2017年2月16日木曜日

モデム民主運動バイル議長 フィヨンを拒否「権力分立は不正保護の為ではない」仏大統領選挙出馬も

(パリ=飛田正夫 日本時間;‎‎‎16/‎02/‎2017-14:57:50)15日に仏国会中継専門テレビ LCPの番組「クエスチョン・ド・アンフォ」« Questions d’info » に出演したフランソワ・バイルのモデム(民主運動党)議長は「権力分立の原理は、不正を隠し保護する為にあるのではない」と右派の2017年のフィヨン大統領候補を糾弾した。右派のフィヨン周辺での相次ぐ架空雇用の公金横領の汚職に失望していて、これは真面目に働く国民の前に自分だけ膨大な報酬を得ていることは全く恥ずべきものであるとして、フィヨン元首相を大統領選挙候補として支持することは出来ないとフィヨンを拒否し放棄する宣言をした。ルモンド紙が報道している。フィヨン氏は国会議員として妻子を自分のアシスタントとして架空雇用で報酬をだしていたが、これには誰も口出しは出来ないし、裁判所の国家財務検事の調査は違法であると「権力分立の原理」を盾に抗議していた。このフィヨンの主張を捕らえてバイル議長は、それは間違いで国会議員でも不正な報酬は裁かれるべきなのだと糾した。このフィヨンの醜態を誤魔化し続けている姿は余りにも酷過ぎて許せないというバイル議長なのだ。このことがボルドー市長のアラン・ジュッペ仏元外相の大統領選挙出馬を希望するバイル氏だが、ジュッペがこれを辞退している中で、バイルの仏大統領選挙出馬を決意する可能性が高くなっている。2月20日頃までには出馬の有無を発表するらしい。

フィヨン元首相の妻ペネロップゲートは拡大し彼等の子息を巻き込んだ架空雇用での公金横領疑惑へと展開していて世論調査では国民の支持は殆どなく勝ち目がなくなっている。
フィヨンは2017年の仏大統領選挙のLC内代表者を決める予選選挙(プリメール)の11月20日の第一回デバ(論争)でサルコジを指して、起訴されたドゴールなどいないと宣言しサルコジを退けて、ジュッペ元首相と共にプリメールの最終戦に残り「共和党」(LR)の大統領候補に選ばれたのだが、今度はフィヨンの妻子の件で起訴される番になって、2月15日にはフィヨンのスポークスマンのチェリー・ソレイユ氏の税金申告一部未納隠滅が、また週刊紙「カナール・アンシュネ」で暴露された。

フィヨンはこのチェリー・ソレイユの税金汚職暴露があった15日に即刻、自分の大統領選挙予選対抗候補だったサルコジを訪ねて助けを求めたのである。二人が食事して会ったことはそれこそ異常なほどに大々的に国営ラジオ・フランス・アンフォなどでも何か重大事件が起こったかのように報道されているが、何を話したかの会話の内容は今のところは何も発表されていない。一方、LCPの番組「クエスチョン・ド・アンフォ」« Questions d’info » というのは、ルモンド紙の他に国営ラジオ・フランス・アンフォとフランス通信(AFP)が共催しているのである。

【参考記事】
http://www.lemonde.fr/election-presidentielle-2017/article/2017/02/15/francois-bayrou-n-exclut-pas-de-discuter-avec-emmanuel-macron_5080224_4854003.html
http://www.lejdd.fr/Politique/Francois-Bayrou-attaque-de-nouveau-durement-Francois-Fillon-846053
http://www.lefigaro.fr/elections/presidentielles/2017/01/05/35003-20170105ARTFIG00195-bayrou-reproche-a-fillon-son-melange-deplace-entre-politique-et-religion.php

http://www.bfmtv.com/mediaplayer/video/thierry-solere-face-a-francois-bayrou-je-n-ai-rien-compris-au-projet-de-francois-fillon-896065.html

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