マクロンと共闘したバイル議長のモデム MD(民主運動党)も不安が残ったサルネーズ氏も夜半近く当選が決まって44議席と大きく伸びたのはマクロンのおかげである。共産党(PC)は11議席。ジャン・リュック・メランションの「虐げられない共和国」党(France Insoumise)は18議席を獲得した。15人以上で議会内グループ結成が可能となり、大きな躍進となった。
もともとマクロン支持者というのは政治家でも社会党を見すてたリヨン市長とか、ボルドー市長のアラン・ジュッペ仏元首相を見切ってマクロンに付き法務大臣になったフランソワ・バイル議長とか、「共和党」(LR)からも多くの議員がフィヨンやサルコジを離れてマクロンを支持したそういう集まりなのである。そのような雑多な寄せ集めの中道社会党の移転先だったと見るのである。社会党は極左派のアモン議員などフロンド派の内部反乱を最後まで収束できずに、結局はアモンが2017年の仏大統領選挙予選候補者になった。
そこから今後はマクロン党内部での反マクロニズムというのが起こって来るのではないかとの見方もフォトリノ氏は口走っている。
フロンナショナル(FN)国民戦線は8議席を獲得して予想を上回り前回の4倍と躍進したが、フローラン・フィリッポ副総裁は落選。同党スポークスマンのニコラ・ベイ氏は予選で負けている。コラー弁護士はぎりぎりで当選した。
社会党は大分裂してしまってマクロンに流れた。サルコジが造った「共和党」(LR)は2017年の仏大統領選挙のLR内代表者を決める予選選挙(プリメール)でサルコジが落ちフィヨン元首相が仏大統領選挙候補になった。が、辛辣な政治批判の専門週刊紙カナール・アンシュネの筆に刺されて失脚してしまい、党内はこれも分裂を続けた。元№2の地位にあった優秀なナタリー・コシュースコ・モリゼさんも、サルコジやフィヨンとは一線を画そうと努力していたようであったが、このグループのしがらみから抜け出す事ができずに、下院選挙中の不幸な路上での暴力事件で失神して、そのまま選挙日を迎えて負けてしまっている。
今回の下院選挙では女性が2012年の時には27%を占めていたが、今回はそれが40%となっているなど変化がみられる。
【参考記事】
http://www.20minutes.fr/paris/2089287-20170619-paris-vague-lrem-nkm-el-khomri-battues-retrouvez-resultats-capitale
http://www.20minutes.fr/paris/2089287-20170619-paris-vague-lrem-nkm-el-khomri-battues-retrouvez-resultats-capitale
http://www.rtl.fr/elections-legislatives/departement-paris-075/circonscription-17
http://www.ouest-france.fr/elections/resultats/
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