(パリ=飛田正夫)フランスのコルシカ島などで起きているこのナショナリズムは右翼の概念とは余り結びつかないものであって、むしろ人民主権的な土着の民主主義に根をもつナショナリズムだと思います。また、或いはバスク独立運動やブルターニュ、アルザス、フラマン独立などこれらは少数民族が言語の違いを主要な骨格として大きなシステム国家を拒絶しているように見えるわけです。これ等はみんな二重言語の民族です。国家や集団の中で生きるということの規模が巨大化して、少数民族がナショナリズムを背景にその存在を防衛しようという動きです。そういうナショナリズが非常に活発化して来ているということです。昨日まで二日間に渡りコルシカ島を訪問していたマクロン仏大統領が島民にフランスという統合システムが拒絶されたことが明快になった。既に選挙でコルシカのナショナリストが勝利しているとはいえ、これは大変な国内分裂を明確にさせた事件であるということになる。(日本時間 08/02/2018;13:02)(仏時間 08/02/2018;5:02)
スペインの極左派系の反資本主義・社会民主主義などを唱えるポデモスさえも、カタルーニャのプジャダモンの独立運動を理解できなかったのではないかと。つまりこのカタラン言語という文化的民族的ナショナリズムをバックに巨大な国家の資本主義体制に反旗を唱えている?或いはそれが資本主義のシステムと同じかもしれないのですが、別の何物かを目指しているかもしれない。そこが大事ですが、恐らくはそれはこれまでの資本主義が破壊した少数派民族の意識や生活文化を救うという立場を防衛する反抗であり主張だということは言えるのだと思えるのです。それが、ヨーロッパでは今も根強く残っていて、このコルシカ島のナショナリストとしてフランス国家の統合システムに対立している。