2012年9月20日木曜日

仏カーン大学 モンサントOGM遺伝子変換トウモロコシで実験研究 ネズミに乳腫瘍・肝臓障害

フランスのカーン大学の研究によると200匹のネズミにモンサント社のOGM遺伝子変換トウモロコシ(NK603)を食べさせた実験の結果では、これが乳腫瘍や肝臓や腎臓を悪化させることが観察された。19日夕刻の仏国営ラジオ・フランス・アンフォが伝えている。  

 NK603は米国で使用が認められている対除草薬のトウモロコシである。研究結果は化学中毒と食品評論(Food and Chemical Toxicology)誌の次号に掲載される。研究者によると早熟のネズミではメスが70%、オスが50%ほど死亡率があったという。いまのところ結論できるのは OGMが健康に有害であるという認識の段階である。カーン大学での研究の新しいところはサンプルの大きなことと2年間という長期に渡る研究であったところだという。これはこまでの研究よりもより現実的なものとなっていると生物学者は見ている。

この研究結果に対し多くの意見が出ている。ロンドンのキングス・カレッジェの栄養学部長ジル・エリック・セラリニ氏とその研究グループはネズミに与えた食料の量が示されてない。研究者は都合のよい数字しか示してないなどと批判している。

オーストラリア・アデレダ大学のマルク・テスター教授は米国がOGMを使用して長いが米国の寿命は高くなっているのはどういうわけかと、フランスの研究を疑問視している。

フランスのエコロジストたちは早急に欧州議会にOGMを使用しないように働きかける。欧州議会の農業委員会副議長のジョゼ・ボベ氏によるとこの研究は我々の運動の正しさを証明しているものでOGM使用の総ての段階の変遷過程を早急に知るべきであると言っている。またモンサントや他の多くが提出する資料は科学的な真面目なものではないとも発言している。

現在フランスや欧州ではNK603の輸入が認められていて、特に資料用トウモロコシに使われている。15日ジャン・マルク・アイロー仏首相はフランスでのOGN種の栽培延期を保持するが、OGNの家畜用資料の輸入は禁止しないと発言している。