2010年12月6日月曜日

カラチ仏人殺害事件は、「見返り賄賂(コミッション)」とは別視点から新たな疑惑

18日、フランスのド・ビルパン元首相とシラク前大統領は、2002年5月8日カラチで仏人技師らがテロで12人殺害されたのは、1994年の潜水艦アゴスタ売買契約の賄賂容疑とは別の視点で新たな疑惑が犠牲者遺族から提出されてメディアを騒がせている。19日にド・ビルパン前首相は民放テレビTF1で記者会見した。その直後にはゲラン大統領官邸書記総監はこの件で無関係なサルコジ大統領を巻き添えにしているとして批判をした。

家族側の見解は、シラク前大統領とド・ビルパン元首相とが当時、1995年の大統領選挙の準備をしていた政敵バラデュー元仏首相(1993-1995)への見返り賄賂(コミッション)が運動資金として流れ込むのを恐れ、これをストップさせた。コミッションを停止したことでバラデュー氏がカラチ政府に約束していたコミッションが支払われなくなった。その報復テロであったとするものだ。遺族代表のマガリ・ドゥルエさんは「人の生命を危険に晒す」とシラク氏やビルパン氏は知っていたのではないかと訴えている。これは来週にも反テロ担当のマルク・_トレビィディックオ判事に提訴されるという。

ゲラン氏は「最終的にはフランスとパキスタンとの契約とは」、1995年のバラデュー元仏首相の「大統領選挙資金に不正に使われた」、ニコラ・サルコジはそのスポークスマンであった、「と悪い噂をまいてわが国の政界に不信感を吹き込んだ」と反撃している。

シラク前大統領はこの停止の決定をしたのは「極度の見返り賄賂の疑い」、つまり汚職があったからだと説明している。 

家族側の新たな疑惑が起こったのは、18日に造船局の責任者ミッシェル・マザン氏(1995年当時、サウジアラビアへのフリゲート艦売り込み契約の担当者)が「賄賂の停止には危険が付きまとい」と警告していたと担当判事に証言したのが明かされてからである。




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