2011年1月3日月曜日

【コラム】 JDD、世論調査統計のある見方 フランス社会の満足度と不平等社会

フランスの「日曜新聞」(JDD.fr)にときどき世論調査が掲載される。これはサルコジ大統領政治の支持率統計で、以下のような質問だ。あなたは大統領としてサルコジに満足か、それとも不満足か?

回答は5つの選択肢がある。大変に満足、どちらかというと満足、どちらかというと不満足、大変に不満足、無回答となっている。
ここではそのうちの中間の2つの回答を省略して、[大変満足」と「大変不満足」の2つの回答だけを取り出して、2010年度のその数ヶ月の変遷を比較してみた。図は以下のようになった。



2010年
9-17/12月
10-19/11月
23
10月
18
9月
21
8月

大変に満足

5%

6%

5%

4%

5%   
大変に不満足

32%

34%

38%

33%

29%




こうしてみると、今まで見えにくかったものが鮮明になってくる。それはフランス社会の満足度からフランス社会の不平等性が浮かび上がってくるということである。平等とか博愛が偏っているということがわかる。
       
質問の『あなたは大統領としてサルコジに満足か、それとも不満足か?』の回答で、[大変満足」なのはいつも社会の5%前後で、「大変不満足」な人が35%前後いる政治が行われているということである。

世論調査の解説はどのようにでもなるが、この両極のパーセンテージの開きに注目したい。



(参考記事)