ニュースでは、国際通貨基金(IMF)前専務理事のドミニク・ストロスカーン氏もドービルG8には出席できなくなった今、サルコジ大統領の一人舞台で、群集の喝采をさらっている。低迷の人気も上がりそうだと・・・しかし画像を停止してよく見てみると──
不思議なことにG8の開会式のあった26日は、週末でもなく夏のバカンスには速すぎる時期だが、多くの人々がドービルG8にやって来ていて声援や旗を振っている。それがテレビの映像で放映された。しかしよく見るとみんな高齢者で正装してネクタイまで着けている。もっともドービル市内には立ち入り禁止で一般客は入れない。これ等の高齢者はほぼ間違いなくサクラでどこかの老人ホームか施設から招待して来てもらったとしか思えない様相であった。
ドービル(Deauville)はフランスの北西部の海岸にありトゥッケ川を挟んで左岸に発達した夏の海水浴地である。町の発展は19世紀になってからで、それ以前には右岸のトルビィル (Trouville)が漁村としてあった。現在はこの二つの町の間に両方の町の名前を持つ駅がある。鉄道の発達でパリの海水浴客でできた町なのである。そのために夏の4ヶ月間がこの地方での稼ぎ時で大勢の観光客で賑わうが後はひっそりとした静かなノルマンディーに戻る。
今年のドービルでのG8は、警察が5月26日と27日は町に自由に入れないように警備体制をとっているために、世界的に報道されるので少しの我慢だという人もいるが、商店などの売り上げは50%も減っているという。(11/05/27-22:40)