チュニジアのベンアリ前大統領から豪華なホテルや帆船の接待を受けて独裁的体制を制止できずに黙認して付き合ってきたことがチュニジア革命が開始された時点でのフランスの外交の民主的反応の遅れとして露見してしまった。チュニジア仏大使ピエール・メナやロンゲ仏防衛相もベンアリ体制に忠勤していたと、マリアンヌ誌は5月31日の紙面で指摘している。
フランスの大手スーパー販売チェーン店であるモノプリとジェアン社のチュニジアでの免税特典がフランスとチュニジアとの関係で疑問視されている。
チュニジアの無線携帯通信のオランジュ社はベンアリの娘婿でありフランスに好意的な連合の代表的存在でベンアリ体制下で膨らんだ財産にはオランジュ、自動車のフィアット・メルセデス、ジェアンやモノプリなどの不動産があり、4月に当局が凍結させたが、その成り行きをフランスが見ているという。
1995年当時のチュニジアとフランスの関係を最近の音楽や演劇の専門誌アンロクチュブル誌が暴露しているといっている。2011年2月27日に任命になった仏防衛相ジェラール・ロンゲ氏は友人の経済ジャーナリストであるジャン・マルク・シルベストル氏を連れて豪華ホテルに宿泊していたがその金はチュニジアのベンアリ前大統領が出していたというものだ。ロンゲはフランス現政権与党の国民運動連合(UMP)のニコラ・サルコジの政治諮問をしていた。滞在はチュニジアの外部渉外局が組織したという。二人は17メートルほどの帆船の供応にあずかったという。
マリアンヌ誌は続けて、ミッテラン大統領とその取り巻きはチュニジアのベンアリ前大統領の供応などに預かってはいないといっている。フランスの外交はしかしながらベンアリ体制との関係を断ち切ってはないとしている。
最後にマリアンヌ誌はチュニジア大使を2002年から2005年まで務めたイブ・オーバン氏の話を伝えている。「フランスの政治家はベンアリ体制が人権問題を総て完全に除外した逸脱したものであることを知っていた」と書いている。しか仏外務省はこれを黒い汚れ(汚点)だと理解している。
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