2012年5月13日日曜日

メランション左派党が 仏極右のマリーヌ・ル・ペンと同一地区から立候補

2012年の仏大統領選挙の候補者であった仏共産党(PCF)の擁立する左派党(PG)党首ジャン・ジャック・メランション氏は、極右派の国民戦線(FN)のマリーヌ・ル・ペン総裁が下院選挙に立候補するのに対抗して、12日に同じ地区から立候補することを正式に宣言していたパ・ド・カレ県エニン・ボーモン(Hénin-Beaumont)地区から同様に立候補することを「北の国にようこそ」と書かれた横断幕の立てた群衆に歓迎されながら宣言した。

両者は2012年の仏大統領選挙の候補者であり4月22日の第1次投票では第三位を競って闘った。共に極左派系と極右派系の候補である。ヨーロッパ全体が右傾化する中でこれをくい止めるのは左派であるという認識で共産党が支援するジャン・リュク・メランション左派党議長はマリーヌ・ル・ペン氏と闘う。メランションの問題の立て方が面白い、同氏は「我々の問題とは移民なのか?銀行家なのか?」と問い、「我々には銀行家だが、国民戦線(FN)には移民である」と明快な理解を提出した。

パド・カレ地区はフランス北部の炭鉱地帯であって社会的葛藤が渦巻く労働者の多い地域だ。メランションは不良企業家によって産業構造が破壊されてしまったと厳しく批判する。

マリーヌ・ル・ペンの選挙地盤になっていて2007年には同地の衆議院と市長選の候補者でもあった。一方、メランションはパド・カレとは無縁の者でパラシュートだとの批判もある。しかしメランションはそれに対して、「母親が自分をこの世に生んで以来、私はパラシュート降下した。我々が共和国の市民であるのならば、どこにでも行く」と話している。メランションはエニン・ボーモンの地はフランスの価値の闘いであり世界的な闘いの意味さえあるのだといっている。

2012年4月22日の仏大統領選挙の第1次投票では、ペンはトップで31.42%の得票があった。しかし第2次投票ではオランド新大統領が60.5%と得票をのばして勝利している。メランション氏の第1次投票での獲得票は14.85%でペンの半分以下であった。

メランション氏はパリ南部エッソンヌ県から上院議員に当選後、2009年には欧州議員に当選している。





【参考記事】



Le Pen-Mélenchon, Front contre Front à Hénin-Beaumont


http://tempsreel.nouvelobs.com/legislatives-2012/20120512.OBS5455/legislatives-le-pen-melenchon-front-contre-front-a-henin-beaumont.html




Jean-Luc Mélenchon confirme sa candidature aux législatives face à Marine Le Pen

http://www.liberation.fr/politiques/2012/05/12/jean-luc-melenchon-confirme-sa-candidature-dans-le-pas-de-calais-face-a-marine-le-pen_818286