仏オランド政権でもロマ人排斥が 欧州エコロジー・緑の党が批判

９日朝、仏のリール（Villeneuve d'AgcqとHellemmes）やリヨン周辺でロマ人のバラック小屋立ち退きが行われて２００人ほどがルーマニア方面へ帰国させられた。これではサルコジ前大統領の行ったロマ人排斥政策と同じになってしまうと心配されている。オランド仏大統領が大統領選挙中に公約したロマ人家族への住居提供がなされないまま家屋取り壊しが行われたとして欧州エコロジー・緑の党を怒らせている。同党はジャンマルク・アイロー仏首相に問題の解決のない排斥を即刻停止するように求め、仏政府に特に人権面での欧州規約を遵守するように求めている。

マニュエル・バルツ内相は状況を鑑みた法的手続きを基にして立ち退きの決定がなされることを再度確認した。また、地方議員や協会と話し合い家族などを優先して住居提案をしてゆく、特に衛生面で不潔なキャンプは受け入れずに地方住民や環境状況を鑑みながら決定がなされるとしている。

１０日、欧州委員会はサルコジ政権で行った非人道的行為なロマ人撤廃政策を行わないよう求めた。同委員会ではフランスが修正した法律でロマ人の法的取り扱いがどう適応されているのか確認したいとしている。

１０日、NGO組織の国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチでは欧州委員会と同様にロマ人キャンプの廃止に向けて仏政府の更なる努力が必要であることを明がした。同NGO組織は、仏の国際的義務遵守に関して東欧ロマ人国家では出国することに強い不安が巻き起こっていると見ている。

フランスには２０年来常時１５０００人のロマ人が滞在している。これは帰国を受け入れたロマ人は大人３００ユーロ（約３万円）、子供１５０ユーロ（約15000円）を供出されるが直ぐに舞い戻ってくるからだとされている。