2012年12月11日火曜日

国際通貨基金前専務理事ストロスカーンのソフィテル売春事件裁判が和解  ディアロの願いが叶っても罠・陰謀説は未終焉

10日夜国際通貨基金(IMF)前専務理事ドミニク・ストロスカーンと米国マンハッタンのソフィテル・ホテル・メイドのナフィサトー・ディアロとの間で起こった売春事件の裁判は私的な賠償請求で和解が成立した。しかし賠償金額は不明にされている。ストロスカーンにあっては19ヶ月に渡るメディアの渦中で疲れ果てていて今は静かにして欲しいところだ。事件直後にソフィテル従業員による不振な「勝利のダンス」やソフィテル幹部で元仏警視庁幹部がサルコジ前大統領の住むエリゼ大統領官邸に通報していることから、今後は事件の「罠説」や「陰謀説」が話題となる可能性が大きく残った。

事件は2011年5月14日にドミニク・ストロスカーンがフランスに向かうためニューヨークのマンハッタンのソフィテルを出てケネディ飛行場で逮捕されたことからはじまる。この数日前にニューヨーク警察はサルコジ前大統領からレジョンド・オヌール勲章を受けていた。ソフィテルのホテル・メイドのナフィサトー・ディアロは性的行為がストロスカーンとの間にあったことを事件後1時間もたってからホテル管理者に報告している。その間に何があったかが疑問になって残っている。

その間、隣の部屋を掃除していたのだとか、まだストロスカーンが戻ってくるのではないかと怖くて廊下の隅に隠れていたのだとメイドは説明している。ストロスカーンは2012年の仏大統領選挙の強力な仏社会党(PS)候補でその人気は75%もあった。対候補者のサルコジの目の上のタンコブであった。

サルコジが大統領就任後にストロスカーンを国際通貨基金(IMF)専務理事に推薦したのだが、これは確実に2012年の再選の邪魔になる存在とみた隔離策が働いていたと考えられる。

ナフィサトー・ディアロはこの裁判の和解で莫大な賠償金を手にしてメディアを前に神に感謝すると述べている。しかし事件直後アリゾナの監獄にいる知人に電話をして、ストロスカーンが金を持っている。自分はどうすればいいか知っているなどと話していることが録音されていた。ディアロの願いを神が叶えたということなのか?

ストロスカーンの性格を良く知った者がソフィテルの従業員を動かしていたかもしれない。今後の調査がまたれるところだ。

【参考記事】

Affaire du Sofitel : retour sur 19 mois de rebondissements

http://www.lejdd.fr/International/USA/Actualite/Affaire-du-Sofitel-retour-sur-19-mois-de-rebondissements-578407

http://www.experiences-lorespresso.fr/?utm_source=advideum&utm_medium=display&utm_content=video&utm_campaign=LOR_CREATION


DSK et le Sofitel : la loi du silence et des questions


http://washington.blogs.liberation.fr/great_america/2012/12/dsk-et-le-sofitel-la-loi-du-silence-et-des-questions.html