2013年1月24日木曜日

政治家に利用された60年実刑の若い仏人女性 政治状況の変化でメキシコで釈放

7年前にメキシコで武器所持と子供誘拐事件の容疑で裁判を受け60年の刑を受けていた仏女性フロランス・カッセさんは、2人の判事は証拠不十分として刑の取り消しに反対したが3人の判事は彼女の即時釈放を23日に認めた。今回はサルコジ前大統領のように彼女を利用してしゃしゃり出て開放者の真似事をする人はなさそうだ。若い女性の悲喜劇はどう利用するかは様々だが政治家の利用する格好の餌食であることがわかってきたからである。メディアではオランド大統領のやり方とサルコジ前大統領のやり方が話題になっている。

深夜の仏国営ラジオ・フランス・アンフォに出演したサルコジ前大統領の右腕クロード・ゲアン内相(前エリゼ大統領官邸書記総監)はこのカッセさんの釈放措置は「政治状況が変化したからだ」と答えている。

この答えが示すように人が殺されたり釈放されたりするのは、アルジェリアでの今回の誘拐者たちの殺害の悲劇だけではないが、政治家の利用が背景にあるようだ。ゲアン氏の言うような政治状況の変化で人の裁判が百八十度も変換することは司法権が不在ということで、人権が政治家の都合で左右されるということであり無視されていることを認めていることになるだろう。


政治的状況変化とはフランスの政権が社会党のオランド大統領になったからということが暗にあることは確かだ。

カッセさんの無実が証明されたことは喜ばしいが、しかしどんな人であろうがそれがたとえ大統領であっても、人を殺したり人を有罪にしたり、自分の権力維持のために政治的な思惑で勝手に決めてはならないだろう。

【参考記事】
http://www.lejdd.fr/Election-presidentielle-2012/Actualite/Florence-Cassez-le-deplacement-de-Michel-Vauzelle-au-Mexique-cree-la-polemique-502615?from=headlines



Cassez : méthode Hollande contre méthode Sarkozy

http://www.lejdd.fr/Politique/Actualite/Cassez-methode-Hollande-contre-methode-Sarkozy-587821