2013年6月20日木曜日

仏最高裁判所は サルコジ氏らの「ボルドー判事破棄申請」を「裁く権限なし」と訴えを却下 

 仏最高裁判所は20日朝、ボルドー裁判所で現在ベッタンクール事件の予審を進めている3人の判事の破棄申請に関して、なんの権限もないことを宣言した。ボルドーの3人の判事の破棄を申請したのはサルコジ前大統領らだが仏最高裁判所がこれを却下した。

Le juge d'instruction Jean-Michel Gentil © AFP PHOTO/ PATRICK BERNARD


 2006年9月以来、「精神的脆弱」が問題になっていたリリアン・ベッタンクールさんに取り入った嫌疑で、それを調べていた3人のボルドー判事はリリアンさんの精神鑑定をおこなった。が、その際に5人の医師の1人ソフィ・グラムブ(Sophie Gromb)さんがジャンティ判事と知り合いで、2007年の結婚式の証人になっていたことをパリジャン紙が明かした。これを理由に判事団の不完全性を指摘してボルドー裁判所での予審調査の破棄を仏最高裁判所に申請していたもの。

 仏最高裁判所がこの申請を受け入れれば、裁判は他所に移されて再審議することになって、少なくともあと1年ほどの時間がかかることになる。サルコジ前大統領は多くの疑惑事件を抱えていてきるだけ時間が必要であったが、仏最高裁判所はこの申請を受け入れず却下した。ボルドー裁判所で審議が続けられることになった。今月末には予審が終了すると見られている。

 サルコジ前大統領やエリック・ブルト元財務相、ベッタンクールさんの財産管理会社(クリメーン社)の責任者パトリス・ド・マイストル氏、リリアン・ベタンクールさんから毎月100万ユーロ(約 円)の小遣いをもらっていた写真家のフランソワ・マリ・バニエ氏などを含む7人の嫌疑者側弁護士であるパトリス・スピノジィ(Patrice Spinosi)氏は3人の裁判官の異議申し立て請求をボルドー高等裁判所にする模様。

【参考記事】

La Cour de cassation incompétente à propos du dessaisissement du juge Gentil

http://aquitaine.france3.fr/2013/06/20/une-decision-crutiale-attentue-ce-matin-273671.html