2008年のリヨネ銀行負債解決実現のコンソーシアム財産管理担当組織(CDR)とベルナール・タピ氏とのリヨネ銀行によるアディダス売買での係争問題で仲裁裁判を行なったピエール・エストゥップ判事(87歳)がタピ氏の所有していたスポーツ用品会社アディダスに有利に判決をだし4億300万ユーロ(約524億円)を慰謝料の損害賠償金として取得させたとする「組織的詐欺犯罪」疑惑で、22日9時30分頃からエストゥップ氏はパリ大審院裁判所で取り調べを受けたことが明かされて話題になっている。
大審院判事はエストゥップ判事が「組織的詐欺犯罪」にタピ氏の弁護士モーリス・ラントゥルン氏と関係を持って参加していたのではないかとして調べている。
エストゥップ氏の仲裁裁判官への任命はラントゥルン氏の提案であったとリヨネ銀行負債解決実現のコンソーシアム財産管理担当組織(CDR)の弁護士であったジル・オギュスト氏は調査官たちに証言している。しかし重大な任命であるために2007年当時のこの筋の責任者であった経済相で現在の国際通貨基金(IMF)総裁クリスティーヌ・ラガルド氏やサルコジ前大統領への相談があったと考えられている。
タピ氏はすでに過去の事件でエストゥップ判事に裁判で援助があったことが、同判事宅の家宅捜査で押収されたタピ氏からの寄贈本に、「貴方の支持が私の裁判の運命を変えました」と書かれてあったことでわかっている。
【参考記事】
Arbitrage Tapie: le juge-arbitre Estoup de nouveau entendu
Belgique : Tapie inquiété pour un transfert d'argent suspect