28日昼、カタローニュ議会はスペインで初めて68対55で闘牛(コリダ)の禁止を決議した。実施は2012年から。カタローニュはスペインの一地方でしかないが、当地方の伝統文化の革命だと話題になっている。カタローニュの闘牛場は1つで年間15回ほどの行事が行われている。この影響がフランス側で賛否両論の大論議になっている。
動物保護で有名なブリジッド・バルドーは狂喜し「今度はフランスやヨーロッパがこれを範例としなければならない」と発言した。(本文の初出 /公開日時: 2010年7月29日 @ 1:38 )
フランスの闘牛(フランスではトロマシという)廃止の反対派は、トロマシはフランスの文化的、伝統的なもので芸術にも多大な影響を残しているとして擁護論を打つ。
南フランスでは、中世からの伝統行事で南仏地方の約75の市町村(ニーム、ベジェー、アルル、ダックス、バイヨンヌ、モンドマルサンなど)で闘牛は行われていて支持者も多いという。スペインよりも10倍死人の事故は少ないといっている。
しかしその残忍性が問われているのだが、文化保護の問題を楯に経済的な背景があるのも事実だ。南仏の地方新聞『ミディ・リーブル』の2007年の世論調査では50%が廃止に賛成で反対は48%であった。しかし「南仏では80%が賛成している」というニームの闘牛士で愛好家のシモン・カザス氏の主張もラジオFrance Infoでは報告されている。
28日、フランスのアルプ・ド・オウト・プロバンス県のシステロンダニエル・スパニョー市長も「このスペインの法律に大賛成で勇気のある歴史的判断だ」と評価。「この行事は野蛮で不正なものだ。フランスの議会やヨーロッパでも禁止されるようになるだろう」と発言した。
フランスの仏社会党のジュネビィエーブ・ガイヤー議員は7月13日にフランスに於ける闘鶏とコリダ(闘牛)の禁止法案を提出していた。