2014年5月17日土曜日

インドのナショナリスト党モーディ氏を クーリエ・インターナショナル紙の研究員が語る

インドのナレンドラ・モーディ氏のBJPナショナリスト党はインド議会の圧倒的過半数の383議席の内の283議席を16日に単独獲得した。インドの独立を担ったマハトマ・ガンジーとネルーの国民会議は50席も獲得できずに負けた。ナレンドラ・モーディ氏は政治家の経験が少なく勝利は同氏の個人的人気だと見られている。ここで紹介するのはクーリエ・インターナショナル紙のアジア頁の責任者イングリッド・テロワス研究家やニュデリー在のジャーナリストのセバスチャン・ファルシ氏などの分析だ。
これまでは独立を与えたという理由でガンジーの家族が次々に政治を封建制のように支配してきた。しかしここに至って歴史のページがめくられることになった。インドの半数以上の人々の年齢は20歳以下でインドの創立者を知っている者はいなくなった。そのために王党派の呼びかけを激しく排斥し反対派の超自由主義政治を叫ぶお茶屋の売り子の息子で創立者の社会主義議会に完全に足を叛けているナレンドラ・モーディはおそらくはインド独立後の初めての独立した民主主義への象徴的な首相といえる。ラマドミ党は汚職に反対していたが4議席しか獲得できなかった。

―テロワス氏は国民会議の完敗なのか?

それは一部そういうことだということである。2004年来の与党であって、経済的な理由もあるが非常に大きな汚職があった。政府はこれを管理できなかった。一方またリーダーシップの凋落で政府は舵を取れなかったということがある。後継者のラウル・ガンジーは政治的カリスマもなく問題に対処できなかった。議会は閉鎖的で民主化できなかった。そういうすべての理由からひどい敗北をした。

―しかし投票数から議席数をみると、BJPの勝利は70%はBJPに投票していないのだが?そんなに踏みにじるような勝利ではなかったのでは?

あなたがこの点に注意を喚起するのは全く正しいことです。いつも問題なのは、見た目の幻覚と投票様式とが強く結びついていることです。基本的にはすべて記名式で全員から一人選べばよい。つまり各選挙区では一人の候補者が選ばれて他の候補者はいなくなる。実際にはBJPは、およそだが35%の票しか得ていないということです。議席数では津波の様な勝利だといえても、3分の1のインド人はBJPナショナリストには投票していない。

―ナレンドラ・モーディ氏のカリスマ性が勝利した選挙だといえるのでは?同氏は欧州議員をボイコットしたことなどが思い起されるが?

全くナレンドラ・モーディはカリスマティックな人で、非常に驚かされることは、彼が演じた役割は、2002年の反イスラム教徒のポグロムを指導したことである。そういう理由から反大量殺戮(ジェノサイド)では反イスラム主義の蜂起を支持して欧米では好まれない人物(ペルソナ・ノングラータ)であった。