2014年5月26日月曜日

ゲアン前仏内相 パリ警察に検挙 

26日朝に、サルコジ前大統領の最高側近であったクロード・ゲアン(Claude Guéant 69歳)前仏内相(前エリゼ大統領官邸書記総監)は、パリ財政担当刑事に検挙され調べられている。リヨネ銀行負債係争事件の裁判でスポーツ用品会社アディダスの社長であったベルナール・タピ氏に賠償金4億ユーロ(約520億円)以上を得させることになった2007年秋の私設の裁判選択でのゲアン氏の役割や協力に容疑がかかっていてこれを調べている。


この私設裁判の導入を選ぶことによってタピ氏の判決を有利にしたが、その決定に組織だった犯罪が存在したと見ている。これまで、それを組織立たせて進めた容疑者として5人の人物が上がっている。

ベルナール・タッピとその弁護士モーリス・ラントゥルン。この私設裁判法廷では3人の判事の中心的な判事であった元ベルサイユ高等裁判所の総長ピエール・エストゥップ(Pierre Estoup)。このタピの私設裁判の決まった2007年当時の経済相でその後サルコジが大統領になり国際通貨基金(IMF)総裁に就任したクリスティーヌ・ラガルドとその官房長官をしていたステファン・リシャーである。

またエリック・ブルト元財務相はタピの私設裁判で支払わなければならない税金5400万ユーロ(約81億円)から8300万ユーロ(約125億円)を免除する合意がタピとあったことをベラション紙が暴露している。ゲアンは他の事件でも税金のことでブルトに働きかけていたのではないかとみて調査している。

またこのような多額の資金の問題をゲアン一人の判断で決めていたとは思われないため、この延長線にいるサルコジを震撼させている。家宅捜査され押収されたサルコジの手帖にはタピとの何度もの会合の約束が裁判の前・中・後の時期にわたり記載されているという。

今後の調査で、ゲアン氏の確実な介入証拠が出て来るかどうか鍵になっている。


【参考記事】

Affaire Tapie : Claude Guéant en garde à vue

YANN PHILIPPIN(MIS À JOUR : )
http://www.liberation.fr/politiques/2014/05/26/claude-gueant-entendu-pour-son-role-dans-l-affaire-tapie_1026974

http://www.france24.com/fr/20140526-arbitrage-tapie-claude-gueant-garde-vue-justice-adidas-credit-lyonnais/

Affaire Tapie : 4 questions sur la garde à vue de Claude Guéant

http://tempsreel.nouvelobs.com/justice/20140525.OBS8431/affaire-tapie-4-questions-sur-la-convocation-de-claude-gueant.html