今夜 パリで「親パレスチニア」「中東和平」のマニフェスタションが許可 反ユダヤ主義のかく乱行為を警戒の中

23日夕刻からのパリでの親パレスチニアのマニフェスタションが許可された。19日のパリ18区のバルベスではこのマニフェスタションの行進は禁止されている。パレスチニア派にもイスラエル側にも組せずに、急激に悪化しているガザ地区爆撃の即刻中止を第一に求める立場を表明するオランド仏大統領は、今回のフランス国内での両派の争いが中東戦争をそのままフランス国内に持ち込むことになるとしてこのマニフを危惧したのであった。シェール県の社会党議員のヤン・ガリュ氏は先週の政府のとったマニフェスタション禁止を批判している。カリュ氏は中東戦争の即時中止を求め、23日のマニフェスタションに参加する意志を表明した。このことで与党内部に緊迫した空気が起こっている。ラジオフランスアンフォに出演したガリュ氏のインタヴューを紹介する。

しかし先週のパリ近郊都市サルセルでは反ユダヤ主義の糾合が起こり、暴動化したマニフェスタションは商店などを荒らし盗難が相次いだ。機動隊と小競り合いになり逮捕者もでた。このような行為が今回の許可の出たマニフェスタションでも心配されている。ヤン・ガリュ氏は今夜のマニフェスタションに人種差別的な表現や行動があったのならばそれは受け入れられないもので考えなければならないとはいっている。今回の闘争ではパレスチニアの市民が638人が死亡していて特に婦人や子供が多い。我々がこのマニフェスタションに参加して言いたいのは、それは即時戦争停止を訴えることである。これはロラン・ファビウス外相がいったことでもある。

カリュ氏は、先週のマルセーユやリールなどでの中東和平のマニフェスタションは比較的うまく動いた。しかしだからといって許すことのできない反ユダヤ主義の動きには十分に用心していかなければならないと話した。デモの組織者はこの点をよく知っている。われわれが要求するデモの表現は中東和平のみであることを明快にして話した。もしもマニフェスタションに人種差別の反ユダヤ主義の動乱があったのならば、私に関して言えば今後マニフェスタションに参加しないと話した。社会党はフランス内部での人種差別を絶対に受け入れないし容認しないこともデモでの条件としてその組織者は心得ていると宣言。

サルセルの場合にはとして、その特殊性を述べた。サルセルは先週の土曜日のマニフェスタションを禁止したわけだが、これはその前日から反ユダヤ主義の糾合が起こっていたためだ。パリはこれとは異なるのだとヤン・ガリュ氏は主張する。パリは年間4000回のマニフェスタションがある。このマニフェスタションを安全に誘導しなければならない。もしデモの趣旨に違反した行為があったのならば裁判で明快に裁くということが我々にはわかりきったことであると話す。ほんの少数が多くの大多数の人々のフランス市民の平和を求めるマニフェスタションを阻止することはできないのである。

今夜のパリでのマニフェスタションを許可することは、これまでのフランソワ・オランド大統領のイスラエルとパレスチニアとに対する中道的な態度のマークを外すことになるのではないか？とのラジオフランス・アンフォの司会者の質問に答えて、シェール県の社会党議員のヤン・ガリュ氏は、フランスの立場は依然からガザ地区の市民の安全を訴えイスラエルがミサイルを撃たないように呼びかけてきたのであり、交渉の仲立ち役の立場であることを語った。

フランソワ・オランド大統領とロラン・ファビウス外相との間に誤解があったのか？の質問には、そういう相違もあるかも知れないがとして、この闘争の当初にあってはオランド大統領にはロラン・ファビウス外相の考えを含んでない部分があったとも見られるが、いまではオランド大統領が停戦やガザ地区の市民の安全を語るようになっている。我々の政治の中心は中東が平和で市民の安全を守ることが中心にありそれが基本である。ロラン・ファビウス外相が22日に話したように戦争を中止し市民虐殺を止めさせることだと語っている。

　【参考記事】

http://www.franceinfo.fr/actu/monde/article/manifestations-pro-gaza-yann-galut-depute-ps-assume-sa-participation-538003