2014年9月3日水曜日

調査会社やメディアが仕掛けるサルコジ人気の正体 「嘘と操作の政治」リベラション紙が暴露

フランスの右派系週刊誌ヴァリー・アクチュエル「Valeurs actuelles」は世論調査会社イプソス(Ipsos)によるとして、前仏大統領サルコジの人気はとにかく凄いものであると報道した。これを調査した左派系知識人を多く読者にもつリベラション紙は、世論調査会社イプソスではそんな調査はしていないと返事が返ってきたと9月2日のLibération;frで報道した。ヴァリー・アクチュエルは2017年の仏大統領選挙ではサルコジは極右派系フロンナショナル党のマリーヌ・ペンを押さえて30%対27%で勝利し、第二次投票では65%対35%で勝つ。が、オランダの場合だと50%対50%だとしてフロンナショナルに勝てるのはサルコジしかいないといっている。調査会社イプソスが否定している調査を、同社のものだとしてヴァリー・アクチュエルでは喧伝して報道しているのが問題になっていて、世論調査やメディアを使った嘘とマニュピュラション(操作)の幻想の政治が暴露されてきている。

そしてヴァリー・アクチュエル誌は、国民運動連合(UMP)のフィヨン元首都やジュッペ元首相では勝てないとしている。

確かにサルコジ氏の映し出されるニュース映像というのはいつでも決まっていて、エクラン(看板ポスター)のようになっていて、いつも多くの支持者や報道陣らしき人混みの中で登場してくる。ここに仕掛けがあるのをリベラション紙などが気がつき出したのはさすがにリベラション紙の編集長に最近になって戻ったローラン・ジョッフラン氏の目が光ったのだろうか左派のメディアは目くらではなかった。紙面がよくなっている。

サルコジ氏の写ったこうした映像や写真はエクラン仕掛けであって、これを捕らえるカメラマンとセットになってできているのがわかる。注意してみると取り巻きの群集や報道陣がサクラであることが理解できる。人垣のエクラン仕掛けでそこに厚みがないのである。

2012年のサルコジ候補の大統領選挙運動で違法な請求書偽造があった。選挙講演での舞台演出装置を担当したビグマリオン社が国民運動連合(UMP))と組んで二重帳簿請求を行っていた。この犯罪が内部告発されてUMP議長のコッペ氏は辞任した事件などは、サルコジの舞台演出の事実を証明したものの一つである。


【参考記事】
http://www.valeursactuelles.com/politique/exclusif.-sondage-explosif-l%E2%80%99ump

Exclusif. Le sondage explosif de l’UMP

Le sondage mystérieux qui tomba à pic pour Nicolas Sarkozy

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