2014年11月10日月曜日

フィヨンのサルコジ狙い撃ちジョワイエ会見は オランドを司法介入で落とす策略か

2014年春に、コッペ議長が辞任した後でUMPは問題の超過金40万ユーロ(約5600万円)を仏財務局に支払ってないことがわかって、パリ検事は7月2日に予備司法調査を急に開始しているという。その契機となったのは「日曜新聞」JDDによれば、その一週間前の6月24日にフィヨン元首相とジョワイエ大統領官邸エリゼ宮総書記官とがエリゼ宮近くのレストランで会食がもたれ、そこでフィヨンが「急いでサルコジを叩くよう」に頼んだからだと、この事件を書いたルモンド紙のジャーナリストの共著「サルコが自殺する」(ストック社 ジェラール・ダベ、ファブリス・ロム著)から同紙では想定している。

2012年の仏大統領選挙での選挙運動費許容額2250万ユーロ(約31億5千万円)をサルコジ候補は超過していたために、仏政治財政選挙会計局(CNCCFP)は2012年12月に国からのサルコジ候補者への返済援助金10060万円を拒否した。サルコジは金がないといって支持者の党員にサルコトンなる募金でこれを返済しようとして金を集めた。この支払いを2013年11月になって前経済相がサルコジ候補にこの罰金を国民運動連合(UMP)党が代行して支払うことを承認していたと「日曜新聞」JDDが11月9日に暴露した。しかし法律では選挙候補者であるサルコジ自身が超過金は支払うことになっていた。

この金の不足は嘘で、仏大統領選挙では二重帳簿を使ってサルコジの支持母体のUMPと選挙講演会での舞台照明などを担当する設営会社ビグマリオン(Bygmalion)社との間で誤魔化しの支払いが演じられていた。このことを、UMP事務総長ジェローム・ラヴリヨウ( Lavrilleux)氏が2014年5月26日のBFMテレビで内部告発した。ラヴリヨウ氏は現在欧州議員で、当時は2012年のサルコジ氏の選挙運動の副責で国民運動連合(UMP)議長のコッペ氏の片腕であった。