ステファン・フォール農業相は当初は現地には行かないと宣言していたが、あまりの農民の抗議の激しさに終に折れて21日夕刻にカーン市へでかけた。22日に交渉はパリで再開される。
しかし農民がわにはこの封鎖を解くための交渉なら受け入れないという者も多く、もっと抜本的な構造の問題を解決しないと納得しないとしている。
観光地の場合には土地の肉や野菜や果物や魚貝類などを訪問したついでに消費したり買ったのが昔しの旅であり、交通があまり発達してなかった時代の風物で楽しみでもあった。今はどこから来たのか分からないものが商店に並び売られるようになった。レッテルの名ばかりで中身の異なる有名無実の商品が一般的なのは、ノルマンディーの農民や牧畜産業は無くても別で代用できるので困らないということを物語っている。
スーパーマーケットや観光産業などの中間業者の利益の拡大化が、現地の牧畜や農業生産者と消費者側とを共に騙したような産業構造のあり方であって、これが疑問視されてきていることをものがたっている。モンサンミッシェルへの道路を封鎖したことは一見謎めいているが、このことをノルマンディーの生産農家が問うている抗議デモなのではないか。
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