2015年7月24日金曜日

ヴァンサン・ランベール(Vincent Lambert)の医師団の治療停止拒絶で「植物人間」の死が仏で再論議

パリの東部シャンパーニュ地方のランス市の大学病院セバストポールで植物人間として治療を続けているヴァンサン・ランベール(Vincent Lambert)氏の医師団は、誘拐計画が流れた後で、治療を停止する安楽死の発言を拒絶して、患者の安全性と尊厳性を守り、患者の法的代理人を明確にするためにフランス共和国検事のしらべを要求する希望を述べていると、医師団と会見した患者の従兄弟のフランソワ・ランベール氏が答えたと、7月23日に仏国営ラジオ・フランス・アンフォで報道された。(パリ=飛田正夫 2015/07/24 1:35日本標準時

患者の母親などは大きな喜びでこの知らせを迎えている。このことでヴァンサン・ランベール(Vincent Lambert)氏の家族は二つに分裂していた。ヴァンサンの治療をこれ以上続ける必要は無く尊厳死を主張する意見と、ヴァンサンの両親のように最後まで治療を続けたいという意見が対立していた。仏憲法審議会と同じく欧州人権裁判所(CEDH)は、ヴァンサンの治療をこれ以上続ける必要がないと2015年6月5日に審議決定。ところがヴァンサンの両親は最近になってヴァンサンが口から食物を初めて摂取できることがわかったとして、この様子をフィルムに収めた。両親は、すでにCEDHに再審要求を出していた。

この医師団の発言で、フランスでの「生命の最後」に関する安楽死の論議が再開することになった。

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