2015年10月20日火曜日

ツール・ド・フランス自転車競技のドーピング責任を モンサンミッシェルからスタートすれば回避できるのか

10月20日の国営ラジオ・フランス・アンフォに招待されたフランス自転車競技のツール・ド・フランス社長クリスチャン・プリュドオム氏によって来年2016年のコースの全行程が発表された。同氏によると良く知られたテレビに非常に映りのよい美的な観点からモンサンミッシェルを出発点に選んだと語った。新コースの見玉を話している。しかし、世界的に有名なツール・ド・フランス自転車競技のドーピング責任を、これまた世界的に有名なモンサンミッシェルからスタートすれば回避できるのかという疑問が残る。(パリ=飛田正夫2015/10/20 20:26日本標準時 )

ピレネー山脈のカルカッソンヌの古城を通り、モンブラン山系3日かけて走り、ロワール地方のアンジェ城近くも通る、ジュラ山塊や中央山塊などをこなし、行程の半分が新しい場所を入れてあるという。最後はパリのシャンゼリゼとなる。全21行程3519キロの距離を、7月2日に出発し7月24日に到着となっている。


最近、有名な優勝選手らのドーピングが発覚して、すっかり評判が地に落ちてしまていたツール・ド・フランスだが、この新コースの選定によってその転機を考えているらしい。しかし、フランスの歴史的建造物も同罪に組み込まれ泥に汚されるのではないかとも心配される。


というのはクリスチャン・プリュドオム社長の話しでは、自転車競技は変わったのであり完全な世界ではないという認識が出てきた。昔は自転車競技は別なもので完全なものだと思われてきたと語る。しかし今は、そういうものではないのだともう一度強調して言っておくと同氏は語る。これは総てのスポーツや総ての出来事に同様に言えるものだと発言した。


「あなたはドーピング検査を心配していますか」とのジャーナリストの質問には、「それはメディアが朝から晩まで騒いでいるからだ」と答えている。ドーピングは自転車競技に当然のことだとし、誤りもあるというふうになってきていると平気で当然視して述べている。スポーツも社会と同じくドーピングは当然のこと違反や汚職も認める立場からの発言だった。


スポーツ競技としてツール・ド・フランスでのドーピングは問題ないのだと言いたいようでもあり、その社会的責任を意識して述べてるこれまでの事件を反省する言葉は一つもなかった。


ツール・ド・フランスはスポーツ新聞社「エキップ」や「パリジィエン」などを傘下におくアモリー・プレス・グループのアモリー・スポーツ組織部(A.S.O.)によって株式会社経営で運営されている。