2015年10月22日木曜日

フランスのルモンド紙などが報道 初の福島原発労働者被爆を認定

2011年3月11日の福島原発災害以来、初の放射能被爆と原発基地労働者との関係を承認する宣言が初めて10月20日に健康相からなされたと、21日の銀行家の新聞と言われるルモンド紙が報道した。認定されたのは白血病で苦しんでいる41歳の労働者で、現在は北九州に住んでいる。これにより治療費とこれまでの給料が弁償されることになった。承認されるには労働者が5mSv以上の放射線に12か月に渡って晒されて、症状が最初の被爆後の1年以上後に現れることなどが条件になっているという。(パリ=飛田正夫2015/10/22 1:59日本標準時 )

軍事産業家ダッソー氏の新聞フィガロ紙によると、フランスの原子力安全放射能保護研究所(IRSN)の人間保護局の副部長のジャン・ルネ・ジョルダン氏は、このタイプのガンは被爆後の2年から10年後に発病するものだと言っている。

無料新聞のニュスサイト・メトロ紙は、独協医大の木村氏の意見を引いて、この承認は労働者の権利の観点からの今後多くの人々の承認を勝ち取る出発点になるとの評価を紹介している。さらに東電の労働者だけでなく近くに住む住民も福島原発事故の被害を受けている。これらの人々の工場との関連がいまだに承認されてないことを指摘している。メトロ紙は更に、福島県の18歳以下の子供たち30万人以上を対象に医学的検査をしたことから甲状腺ガンが100件以上発覚しているが、これを担当する専門家は福島原発事故との相関性を指摘するには難しいと見ていることを紹介している。

同氏は福島原発で2012年10月から2013年12月まで働いていて、15.7mSvの被曝量を得ていた。医者が白血病患者と診断したのは2014年1月だ。この15.7mSvの被曝量というのは非常に高いものではないと国営テレビ局NHKは報道したと、ルモンド紙は指摘している。

【参考記事】
Fukushima : première reconnaissance d’un cancer
http://www.lemonde.fr/asie-pacifique/article/2015/10/21/premiere-reconnaissance-d-un-lien-entre-le-travail-a-fukushima-et-un-cancer_4793534_3216.html

http://www.metronews.fr/info/un-premier-cas-de-victime-des-radiations-de-fukushima-reconnu-au-japon/mojt!kiX3TglP1T2/

Un premier cas de victime des radiations de Fukushima reconnu au Japon

De troublants cas de cancer de la thyroïde à Fukushima
http://sante.lefigaro.fr/actualite/2015/10/20/24233-troublants-cas-cancer-thyroide-fukushima