この二人のパイロットの他に、荷物の引き取り人とされるアラン・カスタニ(Alain Castany)と旅行者といわれる二コラ・ピサビア(Nicolas Pisabia)が同乗していた。国営ラジオ・フランス・アンフォは指摘してないが、この麻薬の引き取り人はだれだったのかが今後の事件の焦点になることはたしかだが、今のところはまったくの謎に置かれている。
パスカル・フォーレとブルノ・オドスは脱走して現在はフランスにいるが、ジャン・レインハー(Jean Reinhart)弁護士によると、逃げたのではなく最良の裁判を求めてフランスに帰って来たのだと言っている。この脱走事件では既に15人ほどの共犯者が起訴されていてマルセイユ裁判所の判事が調査を開始している。
サルコジはこのジェット機ファルコン50を何度も無料で使用していた。サルコジの友人ステェファン・クルビが、メガネ会社の社長アラン・アフルルー(Alain Afflelou)の所有する輸送運輸会社SNHTSに、サルコジのジェット機代金を支払っていたとされている。クルビは公共財乱用罪と共謀隠滅罪で2015年10月19日に司法調査が開始されている。
ステェファン・クルビはサルコジにアブダビ共和国(1530万円)や米国(1425万円)、カター(1560万円)などへの3度のジェット旅行費を提供していた。サルコジがかかわる投資財団のようなものを作る計画があったからだ。
しかしこれはステェファン・クルビが、サルコジと同様に、フランスの化粧品会社の大手ロレアルの大株主でフランス第2位の富豪ベッタンクール婦人の事件で、同婦人の精神的薄弱を悪用したことで起訴さていた。起訴後に、ステェファン・クルビはこの計画を中止している。ジェット機会社(SNTHS)のドレフュス社長は起訴された。
2013年3月19日には、同じ飛行機が同じパイロットのブルノ・オドと、パスカル・フォーレ、同じくニコラ・ピサピア、アラン・カスタニィの4人が乗っていたわけだが、この時にドミニカ共和国の警察によって、700キロ近いコカインの密輸が発覚し逮捕された。パイロットらはこのコカインの事を知らないと言っていた。
2012年12月9日にも、高級ジェット機ファルコン50を使ったドミニカ共和国からの麻薬密輸事件があった。南仏のラ モオル-サント・ロペ(La Môle- Saint-Tropez)飛行場に着陸した。10個の重いスーツケースが降ろされた。パイロットはブルノ・オド、パスカル・フォーレで、機内に乗っていたのがニコラ・ピサピアであった。
2013年3月4日にはエクアドルからパリの北郊外のブルジェ飛行場に同じ2人のパイロットと、同じファルコン50が使われ、ニコラ・ピサピアもアラン・カスタニィを伴って機内に乗っていた。警察によるとこの時はスーツケースは降ろさなかったことになっている。
【参考記事】
http://www.lejdd.fr/Societe/Air-Cocaine-le-specialiste-de-la-securite-aerienne-Christophe-Naudin-arrete-en-Egypte-771485
http://www.leparisien.fr/faits-divers/air-cocaine-christophe-naudin-qui-avait-participe-a-l-evasion-des-pilotes-arrete-en-egypte-05-02-2016-5515843.php
http://tempsreel.nouvelobs.com/justice/20160205.OBS4074/air-cocaine-pourquoi-christophe-naudin-a-ete-interpelle-en-egypte.html
http://www.franceinfo.fr/emission/expliquez-nous-air-cocaine-27-10-2015-13-59
http://www.franceinfo.fr/actu/monde/article/affaire-air-cocaine-un-francais-ayant-participe-l-evasion-des-pilots-arrete-en-egypte-764121
http://www.lejdd.fr/Societe/Justice/Air-Cocaine-l-incroyable-geolocalisation-de-Nicolas-Sarkozy-757847
http://tempsreel.nouvelobs.com/justice/20151102.OBS8710/pourquoi-le-nom-de-sarkozy-apparait-il-dans-l-enquete-air-cocaine.html