2016年4月3日日曜日

アサド軍が停戦破り空爆 シリア反体制側蜂起の穏健派市民33人死亡 

(パリ=飛田正夫2016/04/03 7:43 日本標準時)仏外相スポークスマンは4月1日、シリアのアサド(Bachar el-Assad)軍がシリアのダマスカス東部のシリア反体制側蜂起側陣営の町デイル・アル・アサフィル(Deir al-Assafir)地区に行った空爆(3月31日)は意識的に市民を狙ったもので、33人以上が死亡したことは明らかであり、これは停戦が破られ国際社会の政治的解決への努力が崩された証拠だと批判した。死亡した33人の中の12人が子供であったとシリア人権監視団体(OSDH)で言っている。同スポークスマンは、シリア反体制側蜂起の穏健派市民への攻撃を即座に止めるように抗議した。米国もこの空爆を司令したシリアのアサド大統領を弾劾している。ラジオrfiなどが報じている。

アサド政府側と反アサドのシリア反体制側蜂起市民側との停戦は、米ソの庇護の下で2月末に締結されたものだ。この停戦にはテロリストのイスラム主義国家組織(EI)やアルカイダ系アル=ヌスラ戦線(Front Al-Nosra)は関わっていない。そして更にロシアのプーチン大統領やシリアのアサド大統領は、シリア反体制側蜂起市民をテロリストと見ていることである。

シリアの独裁者アサド(Bachar el-Assad)が2011年にアラブの春のドミノが自国に及ぶのを恐れて、オムスで民衆蜂起に対し戦車の砲弾を放ってから5年間で、シリア人27万人が生命を失った。流民は数百万に及び国外に命を逃れた数も二百万以上になっていて、これが欧州共同体へ押し寄せて昨年2015夏ごろから大問題になっている。こういう中で、大統領選挙に勝とうとしてアサドは更なる反アサド市民への迫害を加えているようだ。これはとても民主主義の選挙とは言えないのである。

【参考記事】
http://www.rfi.fr/moyen-orient/20160401-syrie-deir-al-assafir-damas-bombardement-civils-tues
http://www.francetvinfo.fr/monde/revolte-en-syrie/video-france-2-syrie-a-palmyre-le-site-antique-mutile-par-les-jihadistes-de-l-etat-islamique_1387323.html
http://www.rfi.fr/moyen-orient/20160401-syrie-deir-al-assafir-damas-bombardement-civils-tues
http://www.france24.com/fr/20160401-syrie-raids-viol-treve-france-est-damas-bachar-assad
http://www.lefigaro.fr/flash-actu/2016/04/01/97001-20160401FILWWW00003-washington-horrifie-par-des-raids-du-regime-syrien.php