2016年4月23日土曜日

アルジェリア航空機墜落事故は パイロットの過失に 遺族は不満

(パリ=飛田正夫2016/04/23 12:28日本標準時)2014年7月23日に116人が死亡したマリ国でのアルジェリア航空機の墜落事故は、雷の中を通過時にパイロットがエンジンの氷結除去装置を作動し忘れたことによると分析調査会社(BEA)から調査の最終結果が4月22日に発表された。2015年4月時点でも、すでにBEAは、圧力計が置かれたエンジン近くの氷結除去安全システム装置を乗組員が始動させていなかったと言っていた。今回のBEAの最終結果発表は、飛行機事故の技術的な再確認の説明にしか過ぎず、責任を二人のパイロットの誤りにするのは余りにも簡単なことだ、と犠牲者の遺族側は満足していない。遺族側では、多くの責任者がいるはずで、飛行機製造会社や航空会社、チャーター会社などを指摘している。自動操縦システムや警報システムや着氷の発見・除去システムは技術的な疑問であるとし、ボーイング社への疑惑を強調し糾弾している。ボーイング社のマグドナルド・ダグラス・ MD83を使用したアルジェリア航空機は、首都のアルジェからブルキナファソの首都ワガドゥグー(Ouagadougou)へと飛んでいたが、離陸直後にマリ北部で墜落し機体は地面に衝突し破壊された。

BEAのレミー・ジュティ所長は、エンジンの氷結除去装置が動かなかったのは、搭乗員がエンジンについた圧力計を作動させなかったためで、それで飛行機の速度が落ち、墜落するまでパイロットは対応できなかったのだ。パイロットは雷の中で航路を保つことに取り組んでいたとはいえる。またパイロットは管制塔との連絡を取ることに集中していたが、連絡が取るのが困難であった。会話録音機が置かれてなかったので、これ以上はわからないと、要約し報告している。

【参考記事】
http://www.lemonde.fr/afrique/article/2016/04/22/crash-d-air-algerie-au-mali-les-pilotes-n-ont-pas-active-le-systeme-antigivre_4907206_3212.html

http://www.leparisien.fr/faits-divers/crash-d-air-algerie-des-erreurs-humaines-definitivement-confirmees-22-04-2016-5737061.php

http://www.franceinfo.fr/actu/faits-divers/article/crash-d-air-algerie-pas-d-activation-su-systeme-antigivre-confirme-l-enquete-784421