2016年5月17日火曜日

ぺドフィル :ローマ教皇はリヨン枢機卿擁護 「辞任すれば逆効果」とまるで「娑婆の論理」

(パリ=飛田正夫2016/05/17 7:25日本標準時)フランスの新聞インタビューを受け付けるのは非常に珍しいといわれているローマ法王が、キリスト教系コワ(La Croix)紙に答えた。それによると今フランスで話題になっているリヨン司教区などを初めとしたフランス全土での聖職者のぺドフィル(未成年者への性愛犯罪)問題に答えて、リヨンのフィリップ・バルバラン(Phillippe Barbarin 65歳)枢機卿は自分の大司教区でのぺドフィル犯罪者の司祭たちを告訴してはいけない。バルバランは辞任すべきでないとの見解を示した。ローマ法王フランソワ16世は、フランスのリヨンでのペドフィルの責任者バルバラン枢機卿に対し、自分から進んで反省し辞任しては逆効果になると話した。まるで「娑婆の論理」で、裁判で決まるまでは悪かったというなと考えているようだ。

国営ラジオ・フランス・アンフォに出演したコワ紙のジャーナリストは、ローマ法王は仏共和国のキリスト教会の特殊性に触れて、現代の人々が教会ばなれで、特にフランスの特殊な教会事情に関して、福音に必ずしも司祭は必要無いという不思議な驚愕するような話しもあったようだ。明日のコワ紙に掲載されるという。確かに司祭がいなくなれば、フランス教会でのペドフィルも性犯罪もなくなるだろう。

イスラム教徒女性の被り物に関して触れて、フランスの政教分離(ライシテ)の文化は副次的なものでフランス文化の全体的なものではない。法王のいうにはイスラム教の婦人が被り物をしたいのなら、将来はキリスト教徒は十字架を身に着けるようになるだろうと述べたという。イスラム教徒との共存の可能性については否定していないという。

これではまるで目には目を歯には歯をで、フランスの共和国の政教分離(ライシテ)の精神を理解していないし尊厳してない発言にもなっている。


【参考記事】
http://tempsreel.nouvelobs.com/societe/20160516.OBS0621/pedophilie-le-pape-francois-deconseille-au-cardinal-barbarin-de-demissionner.html
http://www.bfmtv.com/international/pedophilie-pour-le-pape-une-demission-de-barbarin-serait-un-contresens-974713.html

http://www.leparisien.fr/societe/pedophilie-une-demission-de-barbarin-serait-un-contresens-dit-le-pape-16-05-2016-5800625.php

http://www.franceinfo.fr/actu/societe/article/pedophilie-la-demission-du-cardinal-barbarin-serait-un-contresens-pour-le-pape-790241