(パリ=飛田正夫03/06/2016 2:36:54 日本時間)トルコによる1915年-1917年のアルメニア人150万人の大量虐殺(ジュノサイド)行為は民族静粛、強制連行など20世紀の汚点を示すものだが、このトルコによるアルメニア人殺害のジェノサイド行為を6月2日のドイツ連邦議会はほぼ満場一致で決議した。これは、キリスト教精神を基調にしたメルケル首相のキリスト教民主同盟(CDU)と連立内閣を構成する社会民主党(SPD)及び、ドイツ・ヨーロッパ・エコロジー・緑の党(EELV)が主導したもの。その承認の後にトルコが怒って、ドイツ大使がトルコの外務大臣に招集された。急激にドイツとトルコの間にかってない緊張が高まっている。当時のドイツはトルコと連携していた。ドイツはこのトルコのアルメニア人80万人から1500万人と見られる大量虐殺と中央アジアへの強制連行で死なせた罪を、ドイツも分け負わなければならないという言葉が、2015年4月24日のアルメニア大虐殺100周年記念日を控えた4月23日夜に、はじめてヨアヒム・ガウク独大統領の口から出されていた。アルメニア人大量虐殺の犯罪はドイツの共同責任であり、トルコの共犯者であることを認めると話があった。ケニヤに外遊中のトルコ大統領エルドガン氏はドイツ連邦議会のこの投票は、両国の関係悪化をもたらすものだと発言した。
欧州議会は、トルコに対しその罪を認めるように言ってきた。最近、フランソワ法王も大量虐殺(ジュノサイド)の語をアルメニア人聖職者の前で公式に使用するようになっていた。1915年と1917年のアルメニア人は150万人が殺害されたとされているが、トルコは否定して50万人ほどだと主張している。アルメニア人大量殺戮(ジェノサイド)という語を拒否している。
【参考記事】
http://www.faz.net/aktuell/politik/ausland/europa/tuerkei/nach-armenien-resolution-sorge-vor-anti-deutschen-protesten-in-istanbul-14267055.html
http://www.ladepeche.fr/article/2016/06/02/2357446-les-deputes-allemands-reconnaissent-le-genocide-armenien.html
http://fr.reuters.com/article/topNews/idFRKCN0YO19Z