2016年6月27日月曜日

スペイン下院選 ラホイ首相の国民党(PP)がトップ ポデモスは第3位

(パリ=飛田正夫6/27/2016 8:24:19 日本時間)26日に開催されたスペイン下院議員選挙の投票では、世論調査やメディアの予想に反し中道右派保守のマリアノ・ラホイ(Mariano Rajoy)首相の国民党(PP)が13議席増やしトップに、第2位には社会労働党(PSOE)が。第3位が左派連合のユニドス・ポデモス(Unidos Podemos)で伸びなかった。結果的には2015年12月20日の前回の選挙結果と同じ状態になった。開票結果90%ではPPは前回の123議席に対し136議席を得た。PSOEは前回の90議席を割り86議席だった。5月に今回の選挙を鑑みて連帯したばかりのパブロ・イグレシアの率いる左派ユニドス・ポデモス(Unidos Podemos)はそれぞれポデモスが69議席とユニドスが2議席で前回と同じであった。下院定員数は350で、絶対過半数は176議席だ。ユニドス・ポデモスの不調の原因は、指導者のイグレシアが1978年に人民社会党を糾合していたPSOEとの共闘を欲したが、しかし両者の結束が疑問視されて、最終的な領解が得られなく、大きな緊張が高まったためだと見られている。



中道右派のリベラル(Ciudadanos)党は第4位。最近に政治舞台へ登場してきたが、前回より8議席少ない32議席であった。前回はラホイ首相の国民党(PP)の政治汚職を批判して票を得ている。

これまでの経済危機脱出策の強い緊縮財政とスキャンダル汚職でPPは弱体化していて、他のどの党も連立を組むことを嫌がっていた。

スペイン国民は6月23日の英国の国民投票で欧州離脱が決まったことで、急激な変化を恐れてポデモス選択に躊躇があったとも見られる。国民党(PP)のラホイ首相は極左派の挫折の上に組閣を考えているようだが、それには再び困難で長い時間がかかりそうだ。議会は7月19日前には開会しない。

【参考記事】
http://www.lemonde.fr/europe/article/2016/06/26/legislatives-espagnoles-le-parti-populaire-en-tete-les-socialistes-devant-podemos_4958537_3214.html

http://www.lejdd.fr/International/Europe/Legislatives-en-Espagne-Podemos-devancera-t-il-les-socialistes-793077

http://www.france24.com/fr/20160626-espagne-parti-populaire-mariano-rajoy-legislatives-psoe-unidos-podemos