(パリ=飛田正夫)20日、リベラション紙が明かした写真がニース市トラック84人殺害テロ事件の論議に油を注いでいる。一方、テロの実行犯モハメッド・ラウアイエジャ・ブゥヘェルには共犯者がいて事件現場のニース市のプロムナード・ド・アングレ(英国人の散歩道)を一緒に大型トラック(一説には16トン)にのって下見をしていて、これがニース市の監視カメラに写っているものだという。リベラション紙では7月14日の事件着前の写真だとして掲載し、ここには市警察がいて国家警察はいなかったと指摘し、これをもってベルナール・カズヌーブ仏内相がプロムナード・ド・アングレの入り口には当日の警備として国家警察がいたと発言したので、嘘をついているというのが同紙の主張だ。しかしこの発言はエリゼ大統領官邸前で同内相とドリアン仏国防相、そして社会党(PS)のスポークスマンで農林食料相のステファン・ル・フォル氏の3人共同記者会見であった。そしてその日の昼のフランス国営放送テレビA2ではドリアン国防相の発言は報道されたが、カズヌーブ内相の話は一言も報道されなかった。
ここで内相は何を言ったかというと、国家警察とし警察の警備のことも話したのだが、かなり不明快な発言だったように思う。またこの時に内相がいったのは、メディアに関するもので真実に基づかない論議は不毛だと言うようなことであった。これをA2は隠したのである。A2はオランド政権には反対のサルコジ支持テレビなので当然起こる事ではあるとその時に思った。この日の昼のA2のアナウンサーはロラン・ドラウエだった。
20日午後のテレビ(BFMTV)は、リベラション紙の発表写真に触れてオランド仏大統領と、ニースにいるマニュエル・バルツ仏首相、国家警察組合の代表にインタビューしている。国家警察組合の代表は国家警察は市内に64人いたはずだとしているが、事件勃発時にプロムナード・ド・アングレ(英国人の散歩道)の入り口のバリカードに何人いたかは正確な数字は無かったが、リベラション紙掲載の写真には国家警察の車はあっても人員が写ってないことは認めていた。
しかし、市警察は銃器を国家警察と同じく所持していて同じ種類のピストルではないが、発砲すれば十分な威力がありそれは我々のと同じであると語った。
バルツ仏首相は、ベルナール・カズヌーブ仏内相の正確で几帳面で慎重な態度を尊敬しているとして、カズヌーブ内相が大統領官邸エリゼ宮殿で話しているようにとして、論争ではなく事実に基づいた論議が必要だと話した。フランスは無いも隠さないし透明性が政府のエスプリでもあると話している。また、総てを、国家警察と市警察が何時、何処に、何人いたかなどを、警察を取り締まるの警察が調べに入るとも言った。しかしこのことはすでに調べられていて、その数を内相は19日のフランス国会で発表している。リベラション紙ではこれを問題にしようとしているのであろうが、それは漠然としていて文字にしてない。
オランド仏大統領は、この事件には論争の場は無い。事実と透明性の中に総てが有ると述べた。
リベラション紙の掲載した写真と地図には、ニース市の監視カメラの位置が書いてない。トラックが前日からテロ待機をして駐車していた場所が示されてない。84人殺害テロ犯の使用したトラックが侵入した歩道が映像にないために、歩道側からのトラック侵入説に再度の調査が必要になると思われる。この事件は論議が偏った政治イデオロギーの取り込みと責任性で政府批判に利用するというサルコジ前大統領やニース前市長クリスチャン・エストロジィPACA(パッカ)プロヴァンス・アルプス・コートダジュール地方議会議長の早急な政治的政府批判の声が、事実に基づかない発言で市民を誘導し感情を激化させていたっことも見逃せない事実である。
極右派系国民戦線(FN)の本拠地であるPACA(パッカ)は、社会党(PS)政権とサルコジ「共和党」(LC)の論争が国民を分離することを狙っているようで、これはサルコジがニースでやろうとして失敗したことかもしれない。このようなフランス国民の分断化を望んで、悲惨なテロを行うのがイスラム主義国家テロリスト組織(IS)の意図なのである。これをオランド大統領は何んども言っている。フランスのメディアも本当の真実ではなく表面だけを追うメディアが多く、或いは権力に買われ奉仕するメディアも多い。これは日本のメディアだけではない憂うべき事実なのである。(文字数 ;1862)(投稿日本時間 ;2016/07/22午前12時47分)
【参考記事】
http://www.liberation.fr/france/2016/07/20/attentat-de-nice-des-failles-de-securite-et-un-mensonge_1467531