(パリ=飛田正夫)今日7月20日のフランス国会での実況中継ではニース市での大型トラック84人殺戮テロ事件が大きく論議されている。7月14日の花火大会ではニース市には国家警察185人が配備され、市警察は20人だったと今日の議会で発表された。クリスチャン・エストロジィ議員(ニース前市長、今も実権者)の事件直後の政府批判発言での数字と異なり、ニース市警察は非常に少なかった。事実とは大きな開きがあったことがわかった。そのエストロジー議員などの虚言に扇動されて、政府の安全対策の不備を批判していたメディアやサルコジ派のシオチィ議員などは顔をこわばらせて、小さくなってしまった。議会では、ニース市84人殺害に使われた大型トラックがニースのプロムナード・ド・アングレ(英国人の散歩道)の中心にあるネグレスコ豪華ホテルの辺りまで、何度も、犯人のモハメッド・ラウアイエジャ・ブゥヘェルは、大型トラックを走らせて前々日から下見に繰り出していたが、この種の大型トラックの侵入は禁止されていた場所で、それが市の監視カメラに写っていた。
事件の初めにおいて、メディア報道の意図的な誤りや、右派系政治家の真実に基づかない市民取り込みの扇動的なサルコジ派の発言行為に対して、政府側から、特に首相、内相、文化通信相から事実を調べた上でのの厳しい指摘と批判がなされている。新聞・メディアの報道に偽りがあることを政府側が指摘したのは素晴らしいことだった。それはフランスの国営放送はサルコジ前大統領が任命した局長クラスが今も握っているからで、体制メディアというのはフランスではオランド政権側を支持していないからである。 殺戮テロのあったプロムナード・ド・アングレは普段から、大型トラックの侵入が禁止されていてそれを破って市内に入り込んでいたのがニース市の監視カメラに何度も写っていたことは、ニース市がテロ対策に無力なめくら監視カメラを張り付けていたということだ。この話しが、フランス国会でバルツ首相からなされた。議会内は騒然となって社会党(PS)議員側から大きな拍手が沸き起こった。そのあと、カメラに写るのを避けてか中途退場する「共和党」(LC)の議員が増えたようだ。 サルコジやエストロジーの政府批判は何の根拠もなく7月14日の事件直後から急激に批判し始めたものだ。これは、フランス国内を分断することが目的だとして、カズヌーブ仏内相は、尊厳ある発言が真実に立脚している必要があることをニースの殺戮テロ事件に関し、ドリアン仏国防相らと共に共同記者会見で発言した。しかし、フランス国営放送テレビA2などはこの重大な発言をカットして報道しなかった。サルコジ前大統領は、政府はパリでのテロ以降18カ月に渡り、安全対策を何もやってこなかったと批判して、これが大問題になっていた。(文字数 ;1183)(投稿日本時間 ;2016/07/21午前1時3分)