2016年12月11日日曜日

仏政府はテロ国家緊急事態を来年夏まで延長 テロの恐怖が理由

(パリ=飛田正夫 日本時間;‎11/‎12/‎2016‎‎-04:21:40)フランスは2015年11月13日から既に一年近く国家緊急事態が発動されてきているが、このほどの政府閣議で来年7月13日まで延長する案を来週の議会に提出し決定する予定だ。ベルナール・カズヌーブ仏首相は来春の大統領選挙へ向けて多くの集会が予定されていることからそれを狙ったテロの危険があると見られることから民主主義を守るためにもこのテロ対策は必要だと見解を出している。夕刻19時30分の国営ラジオ・フランス・アンフォに出演したボルドーのベーグル市長で欧州エコロジー・緑の党のノエル・マメール(Noël Mamère )議員は、ノルウェーのトウヤであった2011年7月22日のオスロー・ウトエヤ島の連続77人殺人テロでのブレイビク青年の犯行をあげて、国家緊急事態の延長だけでは不十分であり、情報収集の強化を強めることを提案した。そしてこの国家緊急事態の延長とは、仏政府がテロの恐怖の前でどうしたらよいのかわからないという政治的な理由があるからなのだとマメール氏は指摘している。



国家緊急非常事態の警報措置は最近これまでの2段階から3段階に変更されて非常事態での警察の介入が容易になるように高速道路やメトロやバスなどの公共交通手段や学校への送迎バスの停止などが新たに追加された。これは長期にわたって警備や監視で警察側が人的疲労を訴えていることに答えたものだと見られている。

【参考記事】
http://www.leparisien.fr/faits-divers/etat-d-urgence-vers-une-prolongation-jusqu-au-15-juillet-09-12-2016-6435924.php