2015年7月2日木曜日

ギリシャ救済か?追い出しか?国家混乱と破壊を危惧し バルツはサルコジを注意

当然のこと借りた金は返すというのが娑婆の風というものだ。ギリシャは、返さないとは言ってはいなかった。国際通貨基金(IFM)や欧州諸国の債務国への返済期限である2015年6月30日までに返せなかったのである。7月5日のギリシャ国民投票を待っていたのでは、その間にサルコジのように「火に油を注ぐ」人も出てくるのです。彼は仏大統領選の時にリビアのカダフィ殺害へと民主化を急ぐアラブの春の「火に油を注」いでリビアのインフラストラクチャーを壊滅させてしまった。そのために今のリビアの混乱が、不幸なアフリカ諸国の難民・移民のヨーロッパへの密航を容認する無法地帯を形成させてしまった。バルツがサルコジの言動をフランス議会で指摘し注意したのもこのような国家暴動の混乱と破壊を危惧したからである。(パリ=飛田正夫 2015/07/02 10:00日本標準時
ギリシャは国内が暴動化する危険な状態になっている。これをまずは避けることをしないと、民主主義的な国民投票も成立しなくなる可能性があるということです。これを避けるためにはメルケルのように7月5日を待ってからギリシャの今後の援助交渉をしたのでは遅すぎる。今すぐ債務諸国側とギリシャを今後の交渉を開始しないと手遅れになるというのが6月29日頃から7月1日頃でのフランスのオランド大統領の考えです。日本ではどう報道されているかは知りませんが。

しかし一方で、欧州共同体と言っている概念がそこで疑問を呈している。これにゲマインシャフト的な有機的連帯の意味合いをつけるのか?それともゲゼルシャフト的な機械的連帯の意味をもたせるのか?では、欧州共同体が金だけの資本の論理で動く経済の付き合いだったのか、それとも民主主義的な血の通った人間の共同体であったのかという両極に分かれる。ですから、先に書いたかと思いますが、家庭の中にできの悪い息子がいるからといって、この息子にこれまで援助してきた金を、期限がきたから今すぐ頭を揃えて返済して、家を出て行けと追い出す家族などいるのだろうか?ということなのです。

これには国によっても、また人によっても異なった意見があって当然です。しかしフランスのオランドなどは、サルコジやドイツのメルケルとは異なった方向で考えているということです。そして考えなければならないことは、国が破れるということはどういうことか?ということです。そしてその破国の中のギリシャ人は、欧州での名誉は酷く損傷し国民はプライドを無くすのです。

日本もそうだと思いますが、今、ギリシャを批判して交渉を受け入れたくない敗戦国ドイツは、ナチスの賠償金を正当には返済してないのです。しかし、人間の命はたとえ一人を虐殺したとしても、その価値は地球の上に敷き詰めた金銀財宝の重さにも相当させることができない尊厳性があるのです。そういう尊厳ある人間を、金が返せないからといって辱める経済中心の家族?や共同体?のあり方が問われているはずです。金や借金に追われて自殺したり、欧州諸国から笑いものにされる世界が疑問視されてきている。

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