2010年12月1日水曜日

サルコジ大統領の「ラジオ・ヨーロッパ1」局長に、N-オブスの編集局長が就任 左派抱き込みの懐柔策で

11月29日にフランスのラジオ・ヨーロッパ1の局長アレクサンドル・ボンパー氏に変わりデニス・オリヴェネ氏が就任した。ヨーロッパ1の局長ボンパー氏は先週、本のチェーン店であるフナックの社長に移ったためだ。オリヴェネス氏は左派系週刊誌ヌーベル・オブセルバトワーの編集局長で、過去にはトロッキストであった。現在でも社会党支持を隠さない。

サルコジのラジオ・ヨーロッパ1にラガルディエがどうしてオリヴェネを呼んだのかは謎ではない。それはメディア次元での左派陣営抱き込み(間口開き)の懐柔策の演出であるとル・ポワン誌などでは見ている。

2008年3月にオブセルバトワー誌に移ってきて以来、「2年半ほどで会社の財政は立ち直った。週刊誌は活性化した」と同グループの社長クロード・ベルドォリエー氏(84歳)は賛辞を惜しまないが、オリヴェネ氏のいなくなったヌーベル・オブセルバトワー誌では内部の混乱も心配される。

ラガルディエ氏は、「日曜新聞」(JDD)や写真週刊誌の「パリマッチ」やニュース・ウェブなど多くのメディア会社を傘下に収めるフランスのメディア王で、両氏は15年来の知り合いであるという。