2010年12月14日火曜日

オルトフゥ内務大臣の「逸脱発言」が裁判所を直撃、司法組合が告発

ブリス・オルトフゥ内務大臣は12日、(ある男性を陥れる)嘘の供述をしていたとする7人の警察にボビニー裁判所は禁固刑判決を出したが、これを「不釣合いなものだ」と発言していたことを再度認めた。そしてオルトフゥ内務大臣は警察を支援すると再度繰り返した。ボビニー裁判所が犯罪に寛容すぎるという警察側の主張には、ミッシェル・メルシェ法務大臣は「寛容主義者だとはいわせておかない」 「彼らは責任をもって誠実に仕事をしている」 と答えたが、司法への攻撃の大きさから比べるとメルシェ大臣の反応は遅かったし、弱かったと司法者組合側は指摘している。

ルモンド紙などによると、10日夜の「 France Inter, I-Télé et Le Monde」の番組に招待されたオルトフゥ内務大臣は裁判所の出した判決に対し意見をのべ、「治安警察の目からすると不釣合いなものだと、私はいったのだ。この言葉をいったことを私は認める。責任を引き受ける」という。

この問題で、法務大臣のミッシェル・メルシェ氏はパリジャン紙のインタビューに答えて「わたしは彼(オルトフゥ内務大臣)は警察を担当しているので、法務大臣ではないとだけいっておく」と発言した。

オルトフゥ内務大臣の発言は野党議員だけでなく与党議員からも「ブリス・オルトフゥは内務大臣ではない」などと批判されて大騒ぎになっている。

11日にオルトフゥ内務大臣は国民運動連合(UMP)の国家審議員を前にして「判決は求刑の枠をはるかに超えたもので、検事は私の命令下になかった、その判決と決定は間違いなく不釣合いなものだったと考えられる。上訴を決定した」と繰り返していた。

警察組合は裁判所の判決を不服とし同裁判所前に集まって抗議していた。司法者組合(SM)側ではオルトフゥ内務大臣とボビニー裁判所のシルビー・モワソン検事を指して「国家奉仕の重大な憲法逸脱である」と告発している。警察と裁判官の対立が激化している。