フランス原子力産業のリーダーのアレバ社は原子力廃棄物をロシアに輸送するのを止める準備にとりかかっている。これでこれまで輸送阻止の行動キャンペーンを展開してきたグリンピースの勝利が明らかになってきた。アレバがロシアへの廃棄物輸送停止が早まったことをグリンピースが暴いた。アレバとロシア国営原子力企業(ロスアトム)との契約切れの期限は2014年だ。ロシア側は1972年から続いてきた協力関係を7月11日で破棄することにしたという。(2010/06/03)
これまでのフランスのアレバ社のスキャンダル事件はグリンピース活動家によって指摘されて世界に知らされてきた。
1980年代からグリンピースはロシアへの原子力廃棄物輸送を批判してきている。これまでアレバはこの輸送が正しいとして嘘をつき続けてきたという。今では会社側は、輸送の停止が以前から久しく予定されていたものだとしてこれを信じさせようとしている、とグリンピースではいう。
グリンピースはさらに原子力廃棄物の移送がロシアの1989年の環境保護法だけでなく、2006年の使用済み原子力燃料廃棄物の輸送管理と監視の欧州議会指令にも抵触している事を指摘している。この法令には原子力廃棄物が受け取られる側の国の最良の安全確保を保証しなければならないと明記されているという。
アレバ社、フランス電力(EDF)、およびフランス政府はロシアの安全確保に対処してこなかった。これはこの法令を尊重してないことであるとしてグリンピースは欧州審議会に告訴を提出している。
(参考記事)
(国際環境団体・グリンピースのフランス支部サイト)http://energie-climat.greenpeace.fr/areva-sapprete-a-arreter-son-trafic-de-dechets-nucleaires-vers-la-russie-greenpeace-a-gagne?__utma=1.1218121686.1268868199.1272183213.1275433