2011年1月24日月曜日

プレス報道の自由を削ぐハンガリーの危険な動向が、欧州(EU)の不安の種に

昨年末にハンガリー議会が可決した報道の自由を損なう一連の法案が問題になっているとしてヨーロッパ議会でも不安の種になっている。12月21日にハンガリー議会でメデアを閉じ込める権威主義的なプレスの自由を削ぐ一連の法案が決議されたからであった。論争の渦の中心には昨年5月29日にフィデス・ハンガリー市民連盟のオルバン・ビクトル氏が首相に就任したが、その中道右派だとされる党の性格が欧州議会で不安の種になって問われている。

特にすべての公共サービス機関のトップ人事にオルバン首相寄りの人物を任命し、憲法審議裁判に轡(くつわ)を掛けていると批判されている。

1月19日の欧州議会に出席したオルバン首相がハンガリーの脅かされたプレスの自由に関し話さなかったのを欧州エコロジー・緑の党(EELV)のダニエル・コン-ベンディット欧州議会共同議長は厳しく咎めている。

ハンガリーは1月1日より向こう6ヶ月の輪番制の欧州議長国に就任していて、ヨーロッパの対外的な顔でもあり欧州各国はハンガリーの政策に頭を痛めている。特に欧州議会とは昨年夏から大問題になっているロマ人の同化政策では反りが合わない。インターネット新聞の「リュ89」によると、オルバン首相はフランスの移民大臣「オルトフゥはよくやった」などと褒めているという。ハンガリーはEU拡大で2004年5月に欧州加盟した時に欧州人権憲章に調印している。