3月10日、フランスのイスラム大司教院長ダリル・ブバクー(Dalil
Boubakeur)氏は、「ライシテ(政教分離)とイスラム」論議(デバ)の中止をサルコジ大統領に求めた。国民から人気のないピンチにあるサルコジ大統領が反イスラム喧伝でフランス国民の右傾化を狙って票を獲得しようと2012年の大統領選挙を計画しているとしたら、フランス国内の国民の連帯は人種や宗教によって切り裂かれる結果的になり宗教対立の国内分裂の後遺症を残す危険な状態が作り出される。
同デバは、コッペ国民運動連合(UMP)議長の組織して4月5日から始まる予定だが、この危険な動きを中止しようという動きがイスラム教の中心者からまず起こっている。
3月3日にサルコジ氏は「キリスト教がフランスの文化と文明の根である」とピュイ・アン・ヴエレー教会を訪問して主張した。このキリスト教以外の文化を異化させる発言が、特にフランス在のイスラム教徒を刺激させている。
同大司教院長は「私は市民であり、この国が好きだ。私はこの国の文化を共有している」と述べて、「このデバは政治的なものであってイスラムとは何の関係もないはずだ」 「共和国の大統領によって中止されることを望む」と述べた。
危機を感じてパリのイスラム教寺院に集まったアブダラァ・ゼクリ(Abdallah Zekri)氏は「私は前は国民運動連合(UMP)の創立以来の会員だった。それはドゴール主義という人民の独立が根であったからだ」 「しかしもう受け入れられない」といっている。「イスラム教徒が贖罪の山羊になっている」と述べている。
「私もUMPの会員カードを破いた。ひどすぎるからだという声が出た。
今度はイスラム教徒を贖罪の山羊にしている。我々はうんざりしているのだという。デバがある毎にユダヤ人だのイスラム教徒が槍玉に挙げられる。もうそういうことをやめにしてほしいと訴えている。