2011年4月15日金曜日

仏シノン原発で「放射能汚染金属」を「下請け労働者が素手回収」 福島では「カースト的な社会最下層民」が

4月14日のフランス国営放送・テレビA2はフランス電力(EDF)の原発基地シノン原子力発電所で放射能汚染金属を下請け労働者が強度に汚染された金属部品を手で拾い集めていて基準を超えた放射能被曝をしていると報道した。約100人(2010年度)の下請け臨時作業員への恒常的な健康管理が疎かにされてきたという。政府独立組織の放射能汚染監視と広報を担当する仏原子力安全監視機関(ASN)は12日、オルレアン地方での特に2010年4月と8月におきた異常な放射能被曝事故を厳しく勧告していると12日の「リベラシオン紙fr.」が伝えていた。

同テレビでは前日の13日には福島地震・津波・原発基地災害に触れて危険な現場作業には日本では社会のカースト的な最下層の人々がその処理に当たったと専門家の話しを報道している。

フランスA2は国営なので重要なすべての事件は報道することになっている。しかし12日の「リベラシオン紙fr.」の報道の後で14日になてからこの事件を報道した。しかも13日の福島での東京電力の下請け作業員を大きく報道した後であった。A2は自国の同様な事件を後回しにしていたわけだ。(A2の報道は一般的にだがしばしば公平なものだとは言いがたいものがある)シノンの放射能汚染事件はフランスの報道でも日本でも余り大きくは捉えられてないはずだ。

シノン原発基地を運営するフランス電力(EDF)に対し下請け臨時作業員の被曝に関し不十分な管理を指摘して厳重な対策を採るよう勧告がなされた。

ASNによると同地方では2010年には58回の重要な原発基地運営での事故が指摘できるといっている。

福島原発基地が特殊なケースだとして我々は知らないふりをすることはできないとASNの地方代表はいっている。

テレビA2ではフランス原子力産業アレバ社の本拠地であるノルマンディー半島の先端にあるアーグの町をこの2・3日後で紹介している。そこでは同じ規模の他の町に比較してアーグの町が裕福なのは、老人介護費用やハンディキャップの人々のスポーツ施設などの建設費がアレバ社からの企業税で現地の市町村が潤っているからだという。現在、原発基地が厳しく批判されている時期の報道であった。サルコジ大統領は企業税を地方公共団体が取得することを昨年すでに廃止しているのである。そのためにフランスの市町村の財源が少なくなってどこも経営が厳しくなっているのが実情だ。