2011年4月14日木曜日

ビルパン前仏首相が サルコジ大統領の現政権国民運動連合(UMP)を離脱

4月15日、ドミニク・ド・ビルパン前首相がフランス現政権与党の国民運動連合(UMP)を離脱して独自の党から2012年の大統領選挙に立候補する意思のあることを発表した。ドビルパン前首相はUMPとの違いは市民の人権の尊厳であるとしてサルコジ大統領によって破壊されたフランス国民の生活を立て直すために基本的な人権が先ず尊厳されなければならないとして、自由を享受できるために労働者は誰もが850ユーロ(約11万 円)以上の所得がある必要があると話した。そのための財源300億ユーロ(約3兆6000億円)を確保する計画案「市民権」なのだと話した。

ビルパンに反意をもつ者からはビルパン氏の「市民権」構想は失業者の働く意思を削ぐことになるとの批判もあるが、UMP内には対話の雰囲気が全然ないといビルパン氏は指摘している。経済よりは人権を中心に置く政治がビルパン氏の考える「市民権」構想の中心にはあるようだ。

財源の60%を高所得者から持ってくる。また環境を考慮しての輸出や雇用での段階を設けた税収を考えている。

ゴーリストを標榜するビルパン氏は北大西洋条約軍事機構(NATO)での司令官的な立場をフランスは早急に抜け出して各国の独立を尊厳しなければならないと望んでいる。

先だってUMPから離脱していたジャンルイ・ボルロー前エコロジー・持続的開発相(環境相)との共闘はあるかとの質問には、今後に打診していく方向で考えるとしている。

4月のサルコジ大統領の人気はコートジボワールへの旧植民地主義を髣髴させるフランス政府の軍事介入や哲学者のベルナール・アンリ・レヴィと共にリビア戦争の構想を抱き戦闘開始したことなどで人気がなくなっていて世論調査でも史上最低に落ち込んでいた。これまでは一枚岩であった国民運動連合(UMP)が ボルローや ビルパンから反意が翻っている。フィヨン首相の選択も時間の問題になってきたようだ。同首相の人気がこれまでと異なり落ちてきているため遅すぎる感があるが、先を見る政治家たちの判断が大きく揺れている。