2011年5月2日月曜日

ビンラディンは何故「逮捕」でなく「殺害」されたのか? 米はテロ神話の象徴化を恐れて 

ウサマ・ビンラディンの死亡をオバマ米大統領は5月1日に発表したが、米国秘密特殊部隊がビンラディンをなぜ逮捕でなく殺害したのか?テロリストの神話の象徴(シンボル)に利用されることを米国は恐れたためか?スイスのジュネーブ地中海域及びアラブ世界調査研究センターのアラブ世界の専門家であるハスニ・アビィディ(Hasni Abidi所長「トリュビューン・ド・ジュネーブfr.」5月2日に面白い見解を発表しているので紹介する。

ウサマ・ビンラディンはパキスタンのイスラマバード北部50キロほどのアボタバード(Abbottabad)で殺害されたとされている。8月にすでに隠れ家がわかっていて米国側は極秘に監視を続けていた。しかし世界一の指名手配者ビンラディンは同じ場所に数日もいないで絶えず移動していたという。そしてビンラディンの遺体の存在は海に捨てられたというが、不明解でその場所はよくわかってないという。

同氏はビンラディンの遺体をどこかの国が受理した形跡はないようだという。同氏は米国がビンラディンの遺体が発見されるのを望んでないのは、それがテロリストの神話の象徴(シンボル)として(遺体が)利用される危険があるからだといっている。

ビンラディンは、もし襲撃を受けたのなら自分を殺害するように側近に要求していたという。

オバマ米大統領の話しでは、ビンラディンが昨日死んだのかそれともすでに死んでいたのかは不明瞭で確認できないものだとしている。ただいえるのはオバマ大統領はその不確実な死亡という証言を急いでいたということだという。ビンラディンは米国の秘密を多く握ってしまっていたためだというのが同氏の結論のようである。

世界中で特に欧米での報復テロの危険を危惧する声が高まっている中で、逆に同様なことがリビアのムアマル・カダフィ大佐やコートジボワールのローラン・バグボ前大統領についてもこれから起こり得るかもしれない。

Zones d'ombre et interrogations sur le mort de Ben Laden | Tribune de Genève: "Officiellement, aucun pays n'aurait accepté de recevoir la dépouille."