欧州議会(EU)は5月6日にシリアの16人の責任者に軍隊使用での経済的制裁合意がなされた。5月10日から実施される。9日、シリアの南西部ダルアー(Deraa)県バニア(Banias)では数百人の女性が街頭に出て「逮捕者に連帯する火曜日」と名づけた釈放要求の集会デモをおこなった。シリアのバッシャール・アサド大統領への体制抗議デモがはじまって以来既に600人から700人が死亡している。
フランスなども穏健な市民への政府の圧政を批判はしているが、アサド大統領を退陣要求する声は欧州議会(EU)でも出ていないようだ。「シリアには軍隊と公安的解決は必要ない。民主主義社会の到来によってしか解決できない」とのシリア政府の軍事的解決やそれに対する軍事的制裁を批判する声もある。
約2ヶ月近くほぼ毎日のように続けられてきているアサド体制に反対する抗議デモは特にヨルダン国境近くのシリア南西部の古代都市の面影を残すダルアーと首都ダマスカス北部160キロのシリア第3の都市ホムス(Homs、人口100万)では9日からの政府軍による圧政で3人(内1人は12歳お子供)が死亡した。
バニアでは人口5万人のうち400人が逮捕されていて、婦人たちは家族や友人の釈放を要求した。先週末の14日には6人が殺害されている。
政府寄りの新聞アル・ワッタンでは激しい戦いの後に軍隊が町を統制しバニアに静けさが戻った。特に町の南部で使用された武器を押収したといっている。
3月15日にシリアの政府抗議デモが起こった発火点の町タファス(Tafas)にも軍隊が介入したと人権擁護団体はいっている。
(参考記事)
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