6月9日、仏インターネット新聞メディアパー(Mdiapart)が暴露したところによると、クリスチーヌ・ラガルド仏経済相はスポーツ製品会社のクレディ・リヨネ銀行(国営)とアディダス社問題で38500万ユーロ(約462憶円)をタッピに支払う合意を仲裁裁判所にするのをラガルドが許諾したものと見ている。 メディアパーはこの仲裁裁判所(tribunal arbitral)の3人の判事の内の1人がベルナール・タピの側近の者であった。この462憶円とは国民の税金である。
クレディ・リヨネ銀行の負債事件が知られたのは2008年11月だが、前年夏の仲裁裁判の判決時にラガルド経済相が意義を申し立てをして拒むことができたがこれをしなかったとしている。そしてラガルド経済相は判事の一人がタピ側近であったことを知っていたと明かしている。この判事ピエール・エストップ氏に関しては前歴があり1999年と2001年のタピ事件の判決の時にもタピの弁護士との関係があったとしてその独立性や透明性が問われていることを指摘している。
6月10日にはフランス共和国裁判所のジャン・ルイ・ナダル検事総長が主催する特別再審委員会でクリスチーヌ・ラガルド経済相をベルナール・タピへの権力濫用があったかを決める審議を開くことになっているが、結論は日取りは決めてないが数週間後にするらしい。国際通貨基金(IMF)専務理事の選挙が終了して結果をみてからということなのか?ラガルドが当選すればますますこの事件の解明は難しくなるといわれている。
いまのところメディアパーの暴露に対してのラガルド経済相はコメントをだしてない。
6月9日、クリスチーヌ・ラガルド仏経済相はブラジルとインドを訪問して次期国際通貨基金(IMF)専務理事の選挙候補支持を断られた。その後で中国を訪問したが明確な支持の答えがなかったことから6月10日の立候補者届け締め切りまでにブリックス(BRICS)のブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカから統一候補を立てるのではないかと推測されている。現在のところは唯一の対抗馬はメキシコ中央銀行のオーガスタン・カルスタンス氏である。クリスチーヌ・ラガルド経済相は
選挙活動のために終末も外国訪問をする。