2011年7月14日木曜日

ニジェール大統領 アレバの「ウラン鉱山」で 仏軍隊駐留を拒否

7月6日ニジェールのマハマドゥ・イゾウフゥ(Mahamadou Issoufou)新大統領はフランスを訪問してサルコジ大統領とアレバ社のウラン鉱山発掘作業の安全に関し会談した。現在アレバ社員が誘拐されたことで、ニジェールでのアレバ社のウラン鉱石発掘作業は北部のアルリット(Arlit)や、2013年からサービスが開始される北部のイモウラレン(Imouraren)でもストップ。大統領はニジェールでのアレバ社の活動の安全を保障するフランスのあらゆる必要手段を認めると話した。エリゼ大統領官邸側では、アレバ社の新安全計画ではニジェール治安軍の貢献が推敲されていて近く政府が承認することになると語った。が、これに対しニジェールの大統領は、あらゆるフランス軍隊のニジェールへの駐留を拒否すると反応している。(JST 11/07/14/12:27)

2010年9月にマグレブのアルカイダ(Aqmi)組織が、アレバ社のウラニュウム発掘の鉱山現場のあるニジェール北部アルリット(Arlit)で、下請け社員として働く7人の社員を誘拐した。これまでに病気のフランス人女性1人とトーゴ人とマダガスカル人が釈放になっている。捕虜になった人たちは、土木工事会社バンシィVinciの支社ソジェア-サトムSogea-Satom社の社員であった。

マリで誘拐されて車でニジェールに連れられてくる最中に、友人の結婚式でマリに来ていたフランス人青年2人は、サルコジ大統領によるフランスの特殊部隊の出動命令で、Aqmiもろとも死亡している。この時のヘリコプターからの撃ち合いでの死亡原因をめぐってはいまだに疑問が残されたままでいる。一人は誘拐者犯人に殺害され一人はヘリコプターからの襲撃で死亡したとも言われている。

ニジェール北部トゥアレグ民族を中心にした正義のためのニジェール運動(MNJ)は2007年後に活発化して、彼らはウラン鉱石採掘の地域への利益還元を要請している。

ニジェールのママドゥ・タンジャ(Mamadou Tandja)前大統領は1999年11月に当選。以来2期10年の権力の座にあったが、2月のクーデターで倒されて軍事暫定内閣に終止符を打って3月に市民選挙でマハマドゥ・イゾウフゥ(Mahamadou Issoufou)大統領が誕生した。



※ これまでの経過→

【動画】:ニジェール誘拐のアレバ社員 仏軍アフガニスタン撤退をアルカイダのビデオで要求

http://franettese.blogspot.com/2011/04/blog-post_863.html