2012年4月3日火曜日

平和主義者数百人がブリュックセルのNATO本部侵入行動 加盟国所持の原爆が世界平和の危機


ブリュッセル警察のスポークスマンであるクリスチャン・デ・コニンク氏は4月1日に反NATO活動家の数百人がブリュックセル北西部にある北大西洋条約機構軍(NATO)本部内に侵入しようとしたが1人も成功した者はいなかった。我々は483人を尋問したとフランス通信(AFP)に伝えた。青年たちはベルギーだけでなくスウェーデン、ドイツ、フィンランド、フランス、スペイン、英国、トルコからも集団でやってきた。彼らの行動はNATO諸国の所持する核の脅威によっても世界の平和が危機に晒されているとしてシカゴで2ヶ月後の開催を控えている北大西洋条約機構軍(NATO)会議をやめさせようとする平和主義者の協会が組織したもの。早くは2008年に千人ほどが同様な行動を起こしていて、今回がその第3回目にあたるという。

警察の出動は500人から600人で、NATO本部はベルギー警察本部に隣接する場所でもあり防衛体制はしっかりしていて青年たちの行動を待機していたこともあり厳重な防衛網は超えることができなかった。

行動を組織した協会のスポークスマンであるブノワ・カルヴィ氏は、「我々はより大きな犯罪を告訴するために違法行為を犯すであろう」と説明している。またカルヴィ氏は、「我々は反ミサイル防衛網を欲しない。リビアやアフガニスタンへの北大西洋条約機構軍(NATO)の介入を欲しない。違法な原子爆弾を我々の国内に欲しないのである」とも説明している。

同行動の基本には、軍事的同盟国が所持している原子力兵器は世界平和のために危険であるという同協会の認識があるようだ。

これは原発の平和利用開発は善だが軍事利用の開発は悪だとする誤った考えを批判するもので、広島や長崎の原爆は悪だが福島原発事故は核の平和利用だから許されるとする誤った認識を裁断するものでもあり、この点で先見の明があると評価したい。

【参考記事】

Otan: des activistes tentent de faire fermer le siège, 483 interpellations