2012年7月19日木曜日

シリア高官殺害後 アサドは行方不明 国連制裁を再投票

シリアのバッシャール・アサド大統領が昨日から逃走をはかったのか行方不明になっている。18日に3人のシリア政府高官(1人はアサドの義兄弟)が殺害されて、19日の国連安保理はシリアへの厳しい制裁を再度検討する投票をおこなう。国連の投票は18日に予定されていたが19日に延期されたもの。これは前国連総長のコフィ・アナン氏の希望でロシアの支持が得られるものとの推測からであった。同時にアナン氏のスポークスマンはシリア体制が戦車などの重火器を使用して市民を弾圧していることの重大性を指摘し厳しく批判している。シリアを支持するイランやロシアは欧州諸国から批判されている。

欧州議会のカトリーヌ・アシュトン委員は国際社会が一致して行動を起こすように呼びかけた。

1年6ヶ月に渡って死者1万人以上を出している弾圧は市民戦争に発展する危険がある。これを回避するために民主的暫定政権への即時移行が求められている。

しかしアサド政権では新国防相を任命しテロリストと戦うのだとの主張を繰り返している。

フランス通信(AFP)によるとエジプトのカイロではアサド政権失墜を目標にした大抗議集会が起きていると伝えている。

シリア人権監視組織(OSDH)によると、シリア市民蜂起を叩き潰す弾圧の総指揮を執っていたシャウカット将軍の死はシリア体制に大打撃を与えたともの見ている。傷ついた狼を蜂起市民側のイスラム同胞団(フレール・ミュズルモン)が支援し追撃にでるものと観測される。

オバマ大統領とプーチン大統領との電話での会話では両国とも暫定政権への移行では必要性で合意があったという。