2013年1月19日土曜日

オランド仏大統領のマリ空爆・戦争宣言に メランション氏が批判

オランド仏大統領がマリ政府を支持し対アルカイダ戦争を宣言して仏戦闘機でイスラム主義武装蜂起集団への空爆を開始した。しかしこの決定には仏議会や政府内での審議は一切なく、まるでサルコジ前大統領がリビアのベンガジ反体制の国民評議会(NTC)を支持してカダフィ大佐壊滅の空爆を哲学者ベルナール・アンリー・レヴィー(BHL)と二人だけで決めて実行したのと非常によく似ている。このマリへの戦闘開始のあり方もどこか民主主義とはほど遠い旧植民地主義的思考を引きずった戦争の匂いを漂わせている。メランションの左派党(PG)共同議長などがこれを批判している。
共産党が支援するジャン・リュク・メランション左派党協同議長は11日にオランド仏大統領のマリへの戦争介入にふれ、「議会で話し合いも無く」「事前に政府でも協議されなかった」、これは「言語道断で許されない」と批判した。緑の党のベーグル市長ノエル・マメール氏もメランション氏とほぼ同様な意見を出し、「誰もがイスラム主義のテロに反対しマグレブ諸国のアルカイダ(Aqmi)の前進を阻止することは誰も反対はしない」としながらも、しかし「爆撃を開始する前に議会で審議するのが民主主義であり、それを経ないやり方には反対だ」とオランド仏大統領を批判している。

オランド氏はドミニク・ド・ビルパン共和国の連帯議長(元首相)にも批判されている。

ジャン・フランソワ・コッペ国民運動連合(UMP)議長は今こそ、「行動する時がきていたのだ」と語り、フィヨン前首相は、「テロリストとの戦いは党派的違いを超えて国家的団結が要求されている」などと主張してオランド氏のマリへの戦争介入の決定を支持している。

極右派の国民戦線(FN)のマリーヌ・ル・ペンはマリへの戦争介入はフランスの指導者によってなされた政治的なそして戦略的なリビア戦争の誤りの帰結だとする。そしてサルコジ前大統領とオランド大統領との相似性を指摘している。


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【参考記事】
http://fr.news.yahoo.com/mali-lump-fn-approuvent-hollande-m%C3%A9lenchon-185139692.html