2013年6月21日金曜日

仏テレビで証言  リビアのカダフィから現金26億円が サルコジの仏大統領選挙支援に送金

 20日夜のフランス国営放送テレビA2で放映されたコンプレモン・ダアンケート(Complément d'enqête)では2007年の仏大統領選挙でサルコジ氏がリビアの独裁者カダフィ大佐から選挙運動資金2千万ユーロ(約26億円)ほどを受け取ったことで、その証言のために出演。



Financement libyen de Sarkozy : un témoignage... par Mediapart

 証言をしたのはカダフィ大佐の個人通訳をしていた外交官で大臣でもあったムフタハ・ミゾリ氏だ。この中でインターネット新聞のメディアパート(Mediapart)社が2012年4月に暴露した文書(2006年12月10日付け、ムサクサ(Moussa koussa)外務秘密局長が署名し、カダフィの官房長官バッシ・サレハ(Bachir Saleh)氏に提出したもの)は、公式なリビア国家のものであり、サルコジ氏の2007年の仏大統領選挙を支援して現金を送った証書であると宣言している。

Moftah Missouri (au centre), avec Nicolas Sarkozy et Mouammar Kadhafi, à Tripoli© Reuters
http://www.mediapart.fr/journal/international/200613/kadhafi-finance-sarkozy-la-confirmation?page_article=2



Libye : entretien avec Saïf Al-Islam Kadhafi par euronews-fr

 事件は2月27日にクロード・ゲアン内相(前エリゼ大統領官邸書記総監)の家宅捜査によって跳ね上がった。ゲアン氏の名前のヘッドがある用箋に、リビア政府の明細書に対応する手書きの記述が見つかったからだという。

 「メディアパート」がムサクサ書簡を暴露した2012年4月直後にサレハ氏はパリに援助も求めて逃げ込み仏国家秘密情報局の庇護下で暮らしていた。

 リビアのベンガジ反体制の国民評議会(NTC)の暫定移行政権の元外部秘密情報局長を務めたラミ・エル・オベイディ(Rami el-Obeidi)氏は、2011年10月20日にカダフィが群集に捕まってリンチの中で殺害されたのはサルコジ前大統領への選挙運動資金問題と無関係ではなくて、仏秘密情報局が関係していると発言している。

 当時、トリポリに仏企業の契約で出かけたとされるクロード・ゲアン内相(前エリゼ大統領官邸書記総監)はそれだけの為にリビアに行ったのかどうかも問われることになる。

 ムフタハ・ミゾリ氏の証言は6月20日の22時15分からのコンプレモン・ダアンケート(Complément d'enqête)で放映された。しかしながらフランス国営放送テレビA2の編集の仕方が複雑で同様な事件を幾つも前後に並べて糞味噌に混ぜて、長時間の放映の中で紹介されていた。

【参考記事】

Kadhafi a financé Sarkozy: la confirmation