2013年9月5日木曜日

独誌シュピーゲル シリア化学兵器大量殺戮は毒物配合分量の誤り


  ドイツ誌デア・シュピーゲル(Der Spiegel)によると、これは確実にシリア体制による犯行で、化学兵器の毒物配合分量の誤りによるものだとドイツ秘密警察(BND)の議会提出資料を基に報道した。イラン新派でシリア支持のヒズボラも同様にこの犯行者を指して、平静さを失ったシリア大統領バッシャール・アサドによる大きな誤りだったとの意見を同誌は掲載。シリアの首都ダマス郊外の反体制派の集結する地区で8月21日に化学兵器を使用した殺戮で14000人が死亡。この非人道性に抗議して米・仏を中心にアサドを処罰する連合体が結成されようとしている。シリア危機は、今日5日から始まるロシアのサントペテルブルグでのG20会議で大きなテーマとして論議される。4日深夜の仏国営ラジオ・フランス・アンフォ(RFI)が報道。

 BNDの所長は21日の化学兵器による攻撃は明快な証拠がないとしても、それはシリアのバッシャール・アサド大統領によるものであることを言っている。BNDの専門家によると、サリン・ガスのような猛毒物質の取り扱いができる専門家はシリア政府にしかいないからだとしている。BNDは21日以前にも同様な襲撃があったことを説明している。その時は化学兵器の薬品配合分量が薄まっていたために被害がすくなかったのだとDer Spiegelに語っている。

 デア・シュピーゲル(Der Spiegel)は中道左派系の調査を元にしたドイツの週刊紙で発行部数は欧州最大で200万部を超える。フランスのル・ポワン誌(Le Point.fr)やエクスプレス誌(L'Expresse)に影響を与えたとされている。